王淩(おうりょう)とはどんな人?魏の忠臣として、司馬家の専横を許さなかった知勇兼備の将

2016年3月25日


 

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王淩(おうりょう)

 

王淩(おうりょう)は知勇兼備の将として、魏の後期から活躍した武将です。彼の生涯の内、前半期は叔父・王允に呼ばれ洛陽で過ごしますが、李傕と郭汜の専横に耐えかねて、故郷に戻ります。その後曹操に仕えて、メキメキと頭角を現します。魏の三代皇帝である明帝の時代には淮南郡(呉との国境に近い魏の領土)を治める実力者として魏の国内でその名を広め、魏の重鎮として活躍した名将です。

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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呂布と同じ出身の王淩

呂布 最強 曹操

 

王淩(おうりょう)は太原郡の生まれです。この地方で有名な武将と言えば、飛将軍として各地の実力者から恐れられ、一騎当千の武勇を誇った呂布が有名です。そんな呂布と故郷を同じくする彼ですが、武勇に秀でたわけではなく、どちらかといえば文官よりの人でした。

 



叔父である王允に招かれ、長安へ

呂布 バックブリーカー

 

叔父である王允は呂布と組んで董卓を殺害。その後兄と共に王允から招かれ、長安へ向かいます。長安に着くと叔父である王允の家に住み、天子の居る都の雰囲気を感じ取りながら兄弟は成長していきます。

 

李カク、郭汜、王允

 

しかし董卓の残党である李傕と郭汜らが長安に攻め込んできます。王允は呂布や徐栄に軍勢を与えますが、二人は敗北。王允はその後長安へ攻めて来た李傕と郭汜らの軍勢に殺害されてしまいます。

 

王淩は王允が亡くなった事を知ると兄に

 

「長安に留まっていたら自分たちの命も危ない。ひとまず故郷へ帰りましょう」と提案。

 

兄は王淩の意見に賛成し、二人は何とか故郷へ帰ります。

 

黄巾賊

 

太守となって実績を積む

現実主義曹操

 

二人は何とか故郷へたどり着きます。その後王淩は中山太守の位を漢王朝から授けられます。彼は太守となり、着実に実績を積んで行きます。曹操は中山太守で実績を挙げていた王淩の名を聞き、彼を召し出し丞相掾(じょうしょうえん)に任命。こうして彼は曹操の配下としての道を歩んでいく事になります。

 

呉の水軍を撃破し、大活躍

曹丕 残忍

 

王淩は曹丕(そうひ)の時代になると、冀州刺史に任命されます。その後曹丕自ら呉の討伐戦に出陣した際、彼も曹丕に従って出陣します。王淩は冀州の兵を率いて、呉の水軍の将である呉範の軍勢に大勝利を収め、建武将軍の位を与えられます。

 

ミッション1:青州の荒廃した土地と民心を回復せよ

曹丕皇帝

 

王淩は呉の水軍を撃破した後、曹丕からミッションを与えられます。初ミッションは青州を回復せよとの事です。彼は曹丕から青州刺史の位を与えられます。青州は黄巾の乱や袁譚の暴政によって民心と土地は大いに荒れておりました。曹丕の時代になってもこの状態は回復しておりませんでした。青州に着いた王淩は行政と民衆の教育に力を入れます。彼の統治は大成功し、荒廃しきっていた田畑は潤いを取り戻し、民心も安定を取り戻します。民衆は彼の統治能力を褒め称えます。

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黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

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