これは座右の銘にしたい!『論語』のおすすめの言葉10選

2018年9月28日


 

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儒教

 

皆さんはどんな言葉を「座右(ざゆう)(めい)」にしていますか?

 

就活で聞かれるからといって無理矢理座右の銘を決めたという人も中にはいるかもしれませんが、座右の銘とは自分自身を戒めたり(はげ)ましたりするための常に心にとどめておきたい言葉ですから、あなたの心に本当に響くものでないと意味がありません。今回は、あなたの心にきっと響く、『論語(ろんご)』に見える金言10選をご紹介したいと思います。

 

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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過てば則ち改むるに憚かること()かれ

曹操と賈ク

 

この言葉は学而篇(がくじ)に見えます。間違えてしまうことは誰にでもあることだから、それを認めまいと意地を張らずにすぐに改めなさい。

 

曹操

 

変なプライドを守るために意固地になってしまわぬよう、常にこの言葉を心の片隅に置いておきたいものです。

 

 

義を見て為ざるは勇なきなり

義を見て為ざるは勇なきなり(関羽)

 

『論語』に見える言葉の中でも有名なこの言葉は、為政篇(いせいへん)に見えます。

 

正しいことを正しいと知りながらしないということは臆病だ

 

という孔子(こうし)のこの言葉はあらゆる場面で私たちを励ましてくれそうですよね。

 

孔門十哲

 

己を知ること()きを(うれ)えず、知らるべきことを為すを求む

孔明

 

里仁篇(りじん)に見えるこの言葉は、功名心にはやる現代人の心を戒めてくれます。

 

孔子はこの言葉の前に

 

位無きことを(うれ)えず、立つ所以(ゆえん)を患う。

 

と述べています。

 

地位のないことを気にかけず、地位をえるための正しい方法をきにかけるべきだと言っているのです。そして孔子は、自分を認めてくれる人がいないことを気にかけるのではなく、認められるだけのことをしようとつとめるように励ましているのです。

 

 

賢を見ては(ひと)しからんことを思い、不賢を見ては内に自ら省みる

禰衡と孔融

 

すぐれた人を見れば同じようにすぐれた人になりたいと思い、つまらない人を見れば、自分はこの人と同じようになっていないかと我が身を省みることだ。

 

常に謙虚な姿勢を崩してはいけないという里仁篇に見える戒めの言葉です。優れた人を素直に称賛してかくありたいと思い、つまらない人をただただ馬鹿にするのではなく、自分は大丈夫かと内省するということは、意外とできないことですからね。

 

 

徳は孤ならず、必らず隣あり

仲良しな周瑜と孫策、嫉妬する程普

 

道徳のある者が孤立することはない。きっと親しい仲間ができるだろう。

 

という孔子のこの言葉はやはり里仁篇に見えます。今はたとえ一人ぼっちでも、正しい道徳の心を持ち続ければいつかきっと理解者が現れる。この言葉は、逆境(ぎゃっきょう)に身を置く正しい人を大いに励ましてくれるでしょう。

 

 

仁者は難きを先きにして獲るを後にす

劉備

 

人は易きに流れやすい生き物ですから、難しいことは後回しにしてしまいがち。それを戒めてくれるのが、雍也篇(ようやへん)に見えるこの言葉です。仁の心を持つ人は、先に小利を得るのではなく、成し遂げがたいことを先に終わらせ、後で大きな利益を得るものだ。何かと得をする人は、労することを惜しまないということを念頭に置きながら、日々の生活を充実したものにしていきたいですね。

 

 

後生(おそ)るべし

周瑜をごまする陸遜

 

長幼の序(ちょうようのじょ)が重んじられる日本では、歳が若いというだけで相手を軽んじる人が少なくありません。そんな風潮を打破する力を秘めているのが子罕(しかん)篇に見えるこの言葉。自分より後に生まれた人には畏敬(いけい)の念をもって接するべきだと主張した孔子は、今は自分より劣っていたとしても、これから伸びしろのある若者が自分より優れた人物にならないことなどどうして言い切れるだろうかと考えていたのです。

 

 

己の欲せざる所は人に施すこと勿かれ

陸遜

 

自分が望まないことを人にさせようとしてはいけない

自分が嫌なことは人にしてはいけない

 

 

このようなことを幼少期から耳にタコができるくらい親に言われ続けたという人もいるでしょう。子供への言いつけのようで陳腐に感じる人もいるかもしれませんが、子供にも言いきかせなければいけないほど価値のある言葉ととらえることもできるのではないでしょうか。

 

顔淵篇に見えるこの言葉は子供から大人まで未来永劫大切にしていきたい金言です。

 

 

君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず

モブ

 

素晴らしい人物は人と調和しても付和雷同することはないが、つまらない人は付和雷同することはあっても調和しない。」この言葉は子路篇に見えます。「和」と「同」には大きな隔たりがあるということを孔子は述べているのですね。

 

あなたは「和」を重んじることができているでしょうか?

 

 

君子は(きょう)にして争わず、群して党せず

君子は矜にして争わず、群して党せず

 

孔子のこの言葉は衛霊公篇(えいれいこう)に見えます。

 

君子は謹厳(きんげん)ではあるが争うことはなく、大勢の人と一緒にいても徒党を組むことはしない。

 

政治家に聞かせてあげたくなる言葉ですね。

 

 

三国志ライターchopsticksの独り言

三国志ライター chopsticks

 

今回紹介した言葉以外にも、『論語』には座右の銘にしたい言葉がたくさん眠っています。皆さんも書店で『論語』を手に取って、人生を豊かにする言葉を探してみてはいかがでしょうか。

 

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清朝考証学を勉強中。 銭大昕の史学考証が専門。 片田舎で隠者さながらの晴耕雨読の日々を満喫中。 好きな歴史人物: 諸葛亮、陶淵明、銭大昕 何か一言: 皆さんのお役に立てるような情報を発信できればと思っています。 どうぞよろしくお願いいたします。

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