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銀魂ファン必見!高杉晋作と高杉晋助の[意外な関係]

2024年8月16日


銀魂

 

週刊少年ジャンプ連載中の空知英秋(そうちひであき)作画の漫画「銀魂(ぎんたま)」は、何度もTVアニメ化、劇場版アニメ化、実写映画化と大人気の漫画です。銀魂に登場する主人公の(ぎん)ちゃんこと、坂田銀時(さかたぎんとき)の幼馴染でかつての戦友が高杉晋助(たかすぎしんさく)です。

 

銀魂は幕末をSF風味に再構成した作品で、高杉晋助は幕末の英傑のひとりである高杉晋作をモデルとしたキャラクターです。今回は高杉晋作と、人気アニメ、漫画の銀魂のキャラ高杉晋助の共通点について考察してみました。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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大人気アニメ銀魂とは何?

銀魂-ぎんたま- 1

 

週刊少年ジャンプで連載されている空知英秋作画の漫画「銀魂」は何度もテレビアニメ化されています。世界観は、幕末をモチーフに、外国勢力を異星人として、地球規模の「攘夷」の戦いが行われ、異星人が地球を闊歩するようになった世界を舞台としています。

 

と書きますと、非常にシリアスなアニメに思えますが、基本はギャグ、不条理、パロディにまみれた爆笑のアニメです。ただ、シリアスな展開となるシーリーズと、ギャグまみれになるシリーズが「ワンシリーズ」として構成されるような形となっており、キレキレのギャグと感動的なシリアスの物語が両立しているという恐るべきアニメになっています。

 

アニメの方が原作以上にやりすぎと言われるくらいに、危ないギャグを飛ばしたりします。登場人物は幕末の人物をモデルにした者が多く、高杉晋助も高杉晋作をモデルとしたキャラとなっています。

 

 

鬼兵隊総督高杉晋助とは何者?

銀魂-ぎんたま- 12 (ジャンプ・コミックス)

 

鬼兵隊総督高杉晋助は、「銀魂」の主人公である銀ちゃんこと坂田銀時の幼馴染で、吉田松陰(よしだしょういん)をモデルとした吉田松陽(よしだしょうよう)の松下村塾でともに学んだという設定になっています。宇宙人が開国を迫ったきたときに発生した攘夷戦争では、鬼兵隊を率いて奮戦します。そのときに負った傷で左目を包帯で隠す姿となっています。

 

攘夷戦争後は、恩師である吉田松陽を見殺しにしたこの世界を憎み、全てをぶち壊すという目的のため、凶悪なテロリストになります。その目的のためならかつて戦った異星人すら利用するという非情なキャラとなっています。ドタバタでスラップスティックギャグやパロディ満載の銀魂ですが、その中ではほぼギャグ的な行動をしないキャラとして描かれています。高杉晋助は、「ヤクルトが大好き」ということを回想シーンでいじられたくらいしかギャグはなかったのではないでしょうか。

 

 

高杉晋作と高杉晋助の共通点は?

 

高杉晋作をモデルに創った高杉晋助というキャラには、幕末の実在の人物である高杉晋作といくつかの共通点があります。まず、吉田松陰の弟子であっり、彼に私淑していたのは史実の高杉晋作です。銀魂の高杉晋助も、吉田松陰がモデルの吉田松陽の弟子です。しかも、心が病んでいるんではないかというくらいに、師匠を尊敬しています。

 

また、史実の高杉晋作が奇兵隊を率いて戦ったことに、合わせて高杉晋助も「鬼兵隊」を率いて戦っています。率いている部下などのネーミングやモデルも史実の高杉晋作と共通点が見られます。

 

 

高杉晋作と高杉晋助の相違点は?

高杉晋助

 

銀魂の中の高杉晋助は、幕末に活躍した高杉晋作とは違い、生き延びて戦い続けます。史実の高杉晋作が、病気で早世してしまうのとは違いますね。そして、高杉晋助の目的は、世界を破壊することです。完全にテロリストであり、ある種の狂気じみた信念でひたすら破壊を求める存在として描かれています。その点では、かなり高杉晋作と性格設定が異なるように感じます。

 

 

【銀魂】高杉晋助の名言とは?

 

アニメ・漫画の銀魂でギャグシーンのほとんどない高杉晋作は、シリアスな名言を作中でいくつも語っています。

 

「俺は、ただ壊すだけだ。この腐った世界を」というのは再三、口にする決め台詞のような感じです。高杉晋助という、狂気に染まったキャラ設定がむき出しとなり、非常に分かりやすい言葉です。

 

「どうせ踊るなら、アホとよりとんでもねェアホと踊ったほうが面白ェだろうよ」

 

という台詞があります。かつて手を組んでいた異星人の海賊集団「春雨」の提督を裏切って、銀ちゃんのところで居候(仕事している?)をしている神楽(かぐら)の兄である神威(かむい)と手を組んだときの台詞です。

 

この神威も異星人で戦闘民族・夜兎(やと)()と呼ばれる存在で、その中でも飛び切り凶悪で凶暴なキャラとして描かれています。この台詞は史実の「面白き事もなき世を面白く…」という高杉晋作の辞世の句を参考にしたのかもしれません。基本的にシリアスキャラで、殺伐とした乾いた台詞が多いのが、高杉晋助の台詞の魅力でしょうか。

 

 

銀魂でも生き続ける高杉晋作の魅力とは?

 

幕末の英傑で、奇兵隊を率い戦い、そして病に倒れた高杉晋作は、その生き方が過激で、性急で、生き急ぎ、死に急ぐ感じがあります。

 

また、残した言葉もどこか厭世的な響きのある「三千世界の鴉を殺し ぬしと朝寝がしてみたい」という句を残しており、そんな高杉晋作の尖った魅力を抽出して、濃度を高めて出来上がったのが銀魂の高杉晋助でしょう。架空のキャラですがどこかその狂気の魅力がリアリティを持っているのは、幕末を駆け抜けて生きていった高杉晋作の魅力を引き継いでいるからかもしれません。

 

 

幕末ライター夜食の独り言

 

歴史を小説などのフィクションの話をもっていたったとき、出版社の中には「うちは「幕末」と「戦国時代」以外扱ってないんですよね」と言うところもあります。それほど、幕末や戦国時代は多くの人の興味を引き、魅力的な人物が多いということでしょう。

 

幕末は確かに魅力的な人物が多く、フィクション、創作の題材とするには、うってつけのモデルとなる人物が多いです。坂本龍馬(さかもとりょうま)などが代表ですね。

 

「銀魂」でも坂本龍馬モデルの人物も出ますが、作者自身が坂本龍馬が大好きなため、主人公を食ってしまいかねないということで、あまり登場もせず、ギャグキャラとして時々登場します。高杉晋助は、銀魂のシリアスな方の物語の軸となっているキャラであり、クールで破滅的な性格を含め、人気キャラになっています。銀魂中のキャラとして意外に史実との共通点が多いのは高杉晋助かもしれません。

 

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悟空

悟空

小学生時代、図書室にあった和歌森太郎さんの「学習漫画 日本の歴史」に触れたのが歴史好きになったきっかけ。中学・高校時代は新選組の土方歳三に憧れ、司馬遼太郎さんの「燃えよ剣」の世界にはまりました。大学時代は一転して考古学に、森浩一先生の授業を楽しく受講していました。戦国時代に関しては歴史がダイナミックに変転したこともあって、常に興味の対象ではありました。サラリーマンとして上海に駐在していた時には2010年版の「三国」がテレビ放映されており、中国語の勉強がてら観ていました。 好きな歴史人物: 土方歳三(滅びの美学に惹かれました) 織田信長(独裁的ではありますが、人材登用や経済政策などリーダーとしてはすばらしいと思います) 何か一言: 歴史を学べば、皆様のこれから歩む道に少しばかりの灯りがともされます。

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