予備校講師でタレントの林修氏が5月16日、自身のブログを更新。SNSで自身の発言を切り取り虚偽事実として投稿されることに注意喚起とともに名誉棄損として訴訟準備をしている事を明かしました。
事件の発端は「林修が驚く初耳学」
林修氏のブログによると事の発端は2019年放送の「林先生が驚く初耳学!」(MBS)の番組内企画として「高学歴ニート」と言われる参加者を生徒として募り講義を行った事でした。
番組内で林修氏は、日本社会の快適な公共サービスは多額の税金によって維持されている事を説明。その中で分かりやすいたとえとして、作家山本一郎氏の「年収890万円~920万円ないと社会のお荷物なのか?」という記事を引用。日本では公共サービスに多額の税金が投入され、そのサービスに見合う税金を納めるには年収が890万円から920万円が必要とする試算もあると説明しました。
林氏は、高学歴ニートの学生に対し、日本社会は仕事に懸命に取り組んで高い税金を支払っている大勢の人たちのお陰で高いサービスを維持し、快適な暮らしが成り立っている部分があると説明。皆さんのように高い能力を持つ人たちが、働くことで社会貢献をしてくれたら私は嬉しく思いますと結びました。番組開始前、林氏は「働かない」という彼らの信念を尊重し、決して上から目線にならない事を心掛けたそうです。番組は思った以上の好評で、視聴率も高く視聴者から称賛の声はあったものの、クレームは一件もなかったそうです。
放送終了から数日で悪意の切り取り画像が
しかし、数日が経過してから様子が変わりだしました。誰かが、この番組の一場面を、前後の文脈とかかわりなく切り取った画像がSNSに出回るようになり林氏に対する批判が噴出しだしたのです。それが、番組内で林修氏が引用した山本一郎氏の「年収890万円~920万円ないと社会のお荷物という部分でした。SNSではテロップ付きの林修氏の画像だけが独り歩きし、あたかも林氏が年収890万円から920万円以下の人間は社会のお荷物であると発言する差別主義者であるかのように印象付けたのです。
当初は我慢していたが被害はおさまらず
当初、林氏は、このような誹謗中傷もしばらくすれば収まると考え我慢していました。ところが、林氏を中傷する画像は、定期的にSNSにアップされ、放送が終了してから4年が経過しても収まりませんでした。それどころか番組の記憶が風化すると、実際に番組を見ていた視聴者が悪意のある画像を注意する事も減り、中傷画像を真実だと思い込んで、林氏を差別主義者とネットで吊るし上げるユーザーまで出現しました。林修氏は、これ以上、看過できないとして林修のいわれなき中傷画像を作成した人間を特定し損害賠償請求に踏み込む事を決意したそうです。
まとめ
SNS空間に残った画像はデジタルタトゥーと呼ばれ、画像を保存した人間が何度もアップするために、何度消去しても再び上昇してしまいます。ましてやいわれなき中傷動画がいつまでも残り続け、苦しむ人が出てくるのは許される事ではありません。言論の自由は、誹謗中傷、悪意を持った虚偽拡散まで許していない事を知るべきでしょう。それにしても出所不明の画像をそのまま真実と信じて、裏も取らずに林氏を誹謗する人がいるとは、ネットにはバカが多いんですね。
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