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ウクライナ軍の反転攻勢は進んでいないの?

2023年7月12日


 

自称皇帝闕宣のイケイケ人生 陶謙、曹操

 

2023年6月上旬から開始された3個旅団を投入したウクライナ軍の反転攻勢。着実に戦果を挙げているとはいえ、7月までに奪還したウクライナ領土は全体の0.1%でした。ワグネルの反乱など弱体化が囁かれるロシア軍に対し、どうしてウクライナ軍の反転攻勢はそれほど進まないのでしょうか?

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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原因はロシア軍の陣地と対空兵力

易京城に兵糧を蓄え、堅城を作った公孫瓚

 

ウクライナ軍の反転攻勢速度を低下させているのは、ここ数ヶ月で南部ザボリージャ州、及び東部バフムト州で大きな戦闘がなく、その間にロシア軍が迎撃のための陣地を強化した事が原因です。すでに日露戦争の頃からロシア軍の陣地構築能力には定評がありましたが、現在のロシア軍もそれを受け継ぎ、1000キロにも及びウクライナ領土を分断する無数の塹壕を掘り、鉄条網と地雷を巡らせ大口径の大砲をウクライナ軍に向けています。ウクライナ軍は地雷源を回避し、大型大砲の砲撃に曝されつつ奪還作戦を進めねばならず、どうしても大規模で急速な進軍が難しくなり、一日数メートルという遅々とした進軍になってしまいます。

 

ロシア軍の対空兵力

飛行機(プロペラ)に乗るkawausoさん

 

地雷源以上にウクライナ軍を苦しめるのは、ロシア空軍による空からの攻撃です。地上戦力こそ各国の支援で強化されたウクライナ軍ですが、空軍勢力ではロシアに圧倒されたままであり、制空権なしの反転攻勢を余儀なくされました。供与された無人偵察機も、多くはロシア軍に撃墜され、上空からの戦況把握も難しく、これも大規模な反転攻勢ができない理由になっています。

 

反転攻勢は対空兵力の支援次第

君主論

 

地雷源の撤去はすぐには不可能としても、対空兵力の増強は欧米諸国の支援が強化されれば出来ない事ではありません。ゼレンスキー大統領も各国に対し、対空兵力やミサイルの支援を呼び掛けています。ロシアのウクライナ侵略は決して他人事ではありません。ロシアの侵略が成功すれば、次は台湾で中国がという可能性も否定できないのです。

 

ウクライナを支援する事は世界の平和を守る事

国会議事堂

 

それ以上に、第二次世界大戦後の戦禍での教訓である「侵略戦争はいかなる場合でも悪であり許されない」とする国際正義が踏みにじられれば、21世紀の残りの3/2は弱肉強食の帝国主義が罷り通る悲惨な社会になるでしょう。今ウクライナを支持し支援する事は、明日からの世界の平和を守る為に絶対に必要な事なのです。

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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