長期にわたる侵略戦争の影響により、ロシアは国防予算を当初の2倍に増額せざるを得なくなったと報じられています。一方で、インフラ整備予算の削減が行われ、ロシア国民の生活にも避けられない影響が広がっています。
ロシアの国防予算、14兆2000億円を超える規模
ロイター通信によると、ロシアの今年の国防予算は当初予定の約2倍にあたる9兆7000億ルーブル(日本円に換算して約14兆2000億円)となりました。これにより、ロシアの国家予算の1/3が国防関連に充てられ、学校や病院、道路整備などへの予算割り当てが減少することとなったと見られています。
プーチン大統領、企業に追加課税を導入
また、プーチン大統領は8月4日に、企業への追徴課税を行うための法律に署名しました。エネルギー関連を除く企業には、利益に対して10%の課税が導入される予定です。追加課税の期限は来年1月28日ですが、11月末までに納付すれば税率が5%に軽減されるとされており、ロシアは軍事費の増加に対処し、税金を迅速に徴収したいとの意向が報じられています。
戦争がロシア経済に負担をかける
北朝鮮のような独裁国を除けば、通常の国の年間国防予算はGDPの5%前後です。しかし、ロシアの国防予算は30%にまで上昇しており、極めて異常な事態と言えるでしょう。大東亜戦争末期の日本の軍事費はGDP比87%とされ、軍事以外の予算は極端に縮小されました。同様に、ロシアの軍事費優先の予算配分は国民に負担を強い、プーチン大統領への不満を高める可能性があります。
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