10月16日、歌手の谷村新司さんが闘病生活の末、74歳でお亡くなりになりました。筆者はカラオケのレパートリーの多くがアリス、及び谷村新司さんの楽曲であるため、突然の訃報に驚いています。さて、谷村さんといえば、感動的な歌と正反対で下ネタが大好きという面もあり、1970年代には青少年向けのラジオ番組「セイ!ヤング」でNGなしの下ネタトークを繰り広げリスナーに絶大な人気を博しました。そのラジオの中で谷村さんがカミングアウトしたのが、ビニ本コレクターの一面だったのです。
ビニ本とは?
ビニ本とは、ビニールで包装された女性のHな写真集の事です。立ち読みされては困るので、中身を見られないようにビニールで包装し、見たければ買って下さいという方式でした。谷村さんは、このビニ本のコレクターであり、最盛期には自宅に5000冊のビニ本があったそうです。
ビニ本店の店長に気に入られる
谷村さんとビニ本の出会いは、谷村さんが上京して間もなく、友人に誘われてビニ本専門店を訪れた時でした。店内に所せましとならぶビニ本に、いたく興奮した谷村さんを店長さんが気に入り、その後も通っていると信用され、店番を任されるようになった谷村さん。真面目に働き、ビニ本コレクターとして、素晴らしいビニ本はラジオで宣伝しリスナーに伝える等していたそうです。
ビニ本販売も手掛け自宅にビニ本5000冊
谷村さんはビニ本を購入するだけではなく、販売する側にも回っていたそうで、店長から売れ残りのビニ本を貰うなどした結果、最終的にビニ本が5000冊にも到達したそうです。これは文句なしにビニ本コレクターと名乗っていい数ですね。
ビニ本処分には心温まる話も
5000冊のビニ本をいつまでも自宅に保存する事も出来ず、悩んだ谷村さんが目をつけたのが、ジャパン・アクション・クラブ(JAC)に郵送する事でした。当時のJACは若い男性ばかりの合宿生活でビニ本に飢えているだろうという考えです。試しに200冊ほど送ってみると、JACでは、みんなで回し読みして谷村さんを崇めていたそうで、所属していた真田広之さんから「なにより嬉しいです」と感謝の言葉が来たそうです。
真面目とエロのバランスが丁度よい谷村さん
ビニ本コレクターの谷村さんの下ネタトークはすさまじく、かつて武田鉄矢氏のラジオでゲストで出演し、NGなしで下ネタで盛り上がった結果、これは放送で絶対流せないと局からストップがかかりお蔵入りした事もあるそうです。もちろん、谷村さんは下ネタばかりではなく、リスナーの悩みにも真摯に答えていてバランスがよい人でした。番組に出ても安定感があり優しく面白い存在だった谷村新司さん、ご冥福をお祈りいたします。
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