私たちは普段、北海道という名前を何気なく使っていますが、他の都道府県と比べると「道」という名称は非常にユニークです。その由来と歴史を探ってみましょう。
北海道の名称が生まれるまで
北海道が「北海道」と名付けられる前、この地は「蝦夷地(えぞち)」や「蝦夷が島(えぞがしま)」と呼ばれていました。蝦夷地はアイヌ民族が築いた独自の文化を持つ地域で、13世紀には和人の移住が始まりました。その後、幕府の直轄化を経て、明治維新後に北海道と命名されたのです。
「北海道」と命名された理由
北海道という名前は、明治時代に松浦武四郎によって提案されました。彼は蝦夷地の探検家であり、ロシアの南下政策への対応として蝦夷地の開拓が必要とされた際、政府の依頼を受けました。提案された「北加伊道」が「北海道」と改められ、現在の名前が誕生しました。
北海道に県が存在した時代
北海道が開拓されていく過程で、一時的に「札幌県」「函館県」「根室県」といった県が設置されていました。しかし、北海道という名前が定着していたことや、混乱を避けるために最終的にこれらの県は廃止され、再び北海道となりました。
「道」という行政区分の意味
では、「道」という行政区分は何を意味するのでしょうか? 昔の日本には「七道」と呼ばれる行政区画が存在し、これが現在の都道府県制度に通じるものでした。北海道の「道」という名称は、これら古い行政区画の命名法に基づいています。
まとめ
北海道の名称は、蝦夷地という歴史的背景とロシアの南下政策への対応から生まれました。また、一時期設置された「県」は、地域の混乱を避けるために再び北海道という名前に戻されました。このように、北海道という名前の背後には、日本の歴史と文化が深く関わっています。
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