6月6日、イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザ中部ヌセイラットにある国連パレスチナ難民救済事業機関が運営する学校を爆撃しました。40人が死亡し、そのうちの14人が子どもで9人が女性であるようです。イスラエルは校内にイスラム組織ハマスの拠点があったと説明しています。
死者数は35~45人でまだ把握できない
イスラエルは6日、パレスチナ自治区ガザ中部ヌセイラットで国連パレスチナ難民救済事業機関が運営する学校を戦闘機で爆撃しました。ガザ政府と保健当局によると攻撃で40人死亡、73人が負傷し、死者のうち14人が子どもで9人が女性という事です。また、国連パレスチナ難民救済事業機関のコミュニケーションディレクターは死者は35人~45人とした上で現時点ではまだ死者数を確認できないとしています。
イスラエルはハマス戦闘員がいたと発表
イスラエル軍報道官は、学校内にイスラム組織ハマスの拠点があったと説明し、攻撃で昨年10月7日の奇襲攻撃に関与した戦闘員を殺害したと述べました。また、学校には推定20~30人の戦闘員がいるとの見方を示し、戦闘員の多くが死亡したとしていますが、民間人の犠牲者については承知していないと述べるにとどめました。
イスラエルの統計はAIによるもの
しかし、イスラエル軍の発表による学校にハマスの戦闘員がいるとした根拠はAIによる算出であり、イスラエルがガザ地区で実際に調査したものではありません。ガザ当局の広報責任者は、学校がハマスの司令部になっていたとするイスラエル軍の主張を否定し、ハマスの戦闘員がいる事を隠れ蓑にして民間人虐殺を正当化していると非難しました。
ハマスのゲリラ戦術も影響か
ただし、アメリカとイスラエルの当局者の話では、ハマスは8カ月に及ぶ戦闘で戦闘員が20000人から9000人戦後に半減しているとしていて、ハマスがイスラエルによるガザ制圧を回避しようとゲリラ戦術に頼っているとしています。停戦協定が結ばれない限り、今後もイスラエル軍がハマスが潜伏しているとして民間施設を攻撃する機会は増えてくる可能性があります。
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