ロシアとの戦争が2年以上も継続しているウクライナでロシアと徹底的に戦うべきかについて世論調査がおこなわれました。ウクライナ人全体では徹底抗戦派が多いものの、若年層と高齢者では考え方に大きな違いがありました。
全体では63%が徹底抗戦
この調査は、ウクライナの調査機関が、カーネギー国際平和財団と協力しウクライナ市民2000人を対象に行ったもので、結果は今年6月に発表されています。アンケートによれば、ウクライナは占領された領土を解放するまで戦うべきだと回答した人は63%いて、全体ではウクライナ人の多くがロシアと徹底的に戦うべきだと考えている事が分かりました。
徴兵される若年層に温度差
ただ、徹底抗戦を主張した人々を世代間で見ていくと60歳以上では71%が徹底抗戦を唱えたのに対して、20代から30代では54%と半数を少し超える程度に留まりました。これは、高齢者は徴兵される恐れがないのに対し、20代から30代は戦争に駆り出される不安があるからと考えられます。
交渉による戦争終結望むが31%
一方、若年層では、徹底抗戦ではなく、交渉を通じて戦争終結の妥協点を探ることに同意すると答えた人は、20代から30代では31%いて、60歳以上に比べて10ポイント高くなっています。ウクライナでは長期の戦いで若年層の徴兵厳格化が進み、将来に希望が持てない悲観的な雰囲気が若年層で多くなっているようです。
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