ウクライナ軍はロシア西部クルスク州への越境攻撃を続け、8月20日にロシア領内で最大35キロ前進し、93の集落を掌握したと発表しました。一方でロシア軍もウクライナ東部ドネツク州で、新たな集落を掌握したと主張するなど戦果合戦が継続中です。
ロシアは愛国心を高揚すべく新部隊を国境に創設
ウクライナメディアによると、ウクライナ軍のシルスキー総司令官はクルスク州内へ28キロから35キロ前進し、1263平方キロメートルの領土と93の集落を掌握したと報じました。一方でロシアのベロウソフ国防相は、ウクライナとの国境地域の防衛強化を進め、「ベルゴロド」「クルスク」「ブリャンスク」という3つの部隊を創設したそうです。国内では防戦一方のロシアとしては、侵略された土地の名前を部隊名に冠する事で士気が低いロシア兵の愛国心に訴えようという事かも知れません。
ロシアドネツク州の要衝ニューヨークを制圧
ロシア国防省は、激戦が続く、ウクライナ東部ドネツク州での戦闘で、戦略的に重要な補給拠点である集落ノブゴロツコエを解放したと主張しました。このノブゴロツコエはロシア側の呼称でウクライナではニューヨークと呼んでいます。しかし、他国に土足で踏み込んでおいて、都市を解放とは中国人民解放軍のような理屈です。ソビエト時代の体質は何も変わっていないという所でしょうか。
ゼレンスキー大統領、ドネツク州戦況厳しい
ウクライナのゼレンスキー大統領は20日にSNSに投稿した動画でドネツク州の戦況について、総司令官より報告を受けた。ドネツク州の攻防は困難な状況にあるが、兵士たちは占領者を撃退するために全力を尽くして戦っていると述べ、依然、両国の激しい攻防が続いていることを示しました。ロシアはドネツク州からも部隊を移転し、クルスクへ転進しているようですが、以前としてウクライナを圧倒する火力を有しているようです。
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