ウクライナ戦争でロシアの侵略に日夜抵抗し続けるウクライナに対し、欧州連合及びEU加盟国のリトアニアとエストニアは6月27日からブリュッセルで開かれた首脳会議において、ウクライナのゼレンスキー大統領と安全保障協定に署名しました。ウクライナと同様の安保協定を取り交わしているのは、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツがあり、今回リトアニアとエストニアが加盟した事で六カ国となります。
協定は9つの分野
EUとウクライナの協定は武器供給、軍事訓練、防衛産業での協力、ウクライナ国土に埋められた地雷除去に関する事など安全保障と防衛政策における9分野で、それと同時にウクライナはロシアに併合された領土を取り返さなければならない事やロシアの勝利はあり得ない事を強調、協定加盟国は必要な限りウクライナを支援するとの確約を改めて表明しました。今回の協定はウクライナ戦争の期間中にウクライナと同盟国の中で締結された同様の協定を補完する事が目的であるそうです。
凍結されたロシア資産の利子の活用法も
首脳会議では、さらに先進7カ国が経済制裁で凍結されたロシア資産から生じる利子を活用しウクライナに提供する計画の500億ドルの融資についても、主要機関に詳細をまとめるよう指示したとの事です。
侵略を許さない国際社会の態度を鮮明に
戦争開戦から2年以上が経過し、ウクライナ支援の対応にも温度差が見られるようになった国際社会。自由主義陣営では国民が主権者であるため見通しが不透明な対外戦争の支援は自国の経済を圧迫するものとして国政選挙などにおいて槍玉に挙げられやすい側面があります。しかし、今回の戦争はウクライナには非が100%なく、ロシアの侵略に全てが端を発している事をもう一度ウクライナの同盟国が確認し、一致団結してウクライナを支援しロシアを非難して侵略を断念させる事が国際秩序の維持には不可欠でしょう。
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