1986年6月23日、ふたりの冒険家、ウィル・スティーガーとヴィンセント・コレットが、人類史上初めて徒歩での北極横断に成功しました。極寒とホッキョクグマが潜む過酷な環境の中、約2,000キロをスキーと徒歩だけで踏破したのです。
ただの雪原じゃない!“動く氷”との戦い
北極点付近の氷は常に移動しており、GPSもない時代には“今どこにいるのか”さえ困難でした。氷が割れれば冷たい海に落ちる命の危険も。しかも風速30mのブリザードは、1日数メートル進むのもやっとという日もあったとか。
人力でしか見えなかったもの
彼らはこの旅で、北極圏の環境変化や動物たちの生態も記録。それは後の地球温暖化への警鐘となり、環境保護への道を開く一歩となりました。
あなたが「歩いて」辿り着きたい場所は?
凍える地を自らの足だけで横断した人間の底力。次に散歩に出かけるとき、少しだけ彼らの足跡に思いを馳せてみませんか?