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【鎌倉殿】阿野全成は元々嫌な坊主の役だった?ぜんみい夫婦が変えた脚本


 

鎌倉殿13人 北条義時

 

 

12月18日でグランドフィナーレを迎えた鎌倉殿の13人。そして誰もいなくなったというレベルで消えていく出演者の中で、視聴者の癒しを担当したのがラブリー坊主、阿野全成と実衣の夫婦でした。しかし、この全成殿、当初の脚本では色々企んでいる生臭坊主だったそうです。それが変化したのは、ぜんみい夫婦の癒しの波動のお陰でした。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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当初は企む悪僧だった阿野全成

法力を持つと自称していた阿野全成

 

 

5か月間、阿野全成を演じた新納慎也さん、当初三谷氏から「全成は色々企んでいる悪い坊主だから」と言われ、それに沿って悪い顔をしたり怪しい雰囲気を出していたそうです。それが、実衣とくっつくようになってからどんどんコミカルになり、イタコの口寄せのように紫式部のモノマネまでするコメディーキャラになってしまったとか、オカシイなと思っていると役の終盤に三谷氏から「方向転換したごめんね」の一言があったそうです。

 

 

殺伐としたドラマに癒しをもたらした夫婦善哉

動物の行動まで神のお告げと考えてお祓いをしていた阿野全成

 

 

三谷氏は視聴者の反応によって脚本を変える事で知られています。ドラマは北条一族が鎌倉幕府の中で権力を掌握するために政敵を次々葬る内容なので、特に後半は話が陰惨になりがちでしたが、その中で視聴者の癒しになっていたのが権力とは無関係な全成と実衣のほのぼのしたやりとりでした。Twitterなどでは、ぜんみいと呼ばれドラマ唯一のオアシスとまで言われていた2人のパート。その中で三谷氏の脚本も変化し、権力に執着する生臭坊主から、妻を愛し平凡な暮らしを何より大事にするラブリー坊主全成が誕生したのです。

 

 

対照的だった公暁と全成

公暁

 

 

新納慎也さんは、寛一郎さんが演じた公暁と全成が同じような境遇にありながら対照的な最期を迎えた事に注目しています。確かに全成も公暁も同じく源氏の貴種として、幼くして仏門に入り高僧になりますが、ドラマの全成が権力から遠ざかろうとしたのに対し公暁は野心に満ちていて、実朝を殺してまで鎌倉殿の地位を狙っていました。これは歴史上そうだからという部分もありますが、公暁には彼を支えてくれる存在がなく権力の高見を目指す事だけが存在意義になったせいかも知れませんね。

 

 

同じ墓に入っている全成と実衣と時元

司馬懿の墓

 

 

事実は小説より奇なりというか、実際に全成の墓には妻である阿波局(実衣)や息子の時元も一緒に葬られているそうです。死んでから後も家族仲良く過ごしたいという思いがあったのかも知れませんね。

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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