日本史の中で一番人気があり、繰り返し映画やドラマ、ゲームの舞台となる戦国時代。それだけ馴染みがある時代に思えますが、戦国時代には、まだまだ私達が知らない事が多いようです。例えば、戦国時代の繁栄の度合いが分る出土物が何か?ご存知ですか?
山陰地方で初めて出土したのは鍵
戦国時代の土地の繁栄ぶりをしめす出土物、それは鍵でした。鍵があると言う事は貴重品を保管する蔵が存在したという事でそれだけ物流が発展していた証拠となります。貴重品を収める蔵ぐらい日本中どこにでもありそうですが、実際には山陰地方では長らく出土していませんでした。しかし、2022年松江城、下町遺跡白潟地区で長さ8センチの青銅製の鍵が出土し話題になりました。
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白潟地区に大商人がいた可能性
鍵が出土した白潟地区は松江城の城下町で、町人地と寺町があったそうです。白潟地区から鍵が出土したという事は、ここに蔵を保有する大商人がいたという証拠となります。このように、たかが鍵一本と思いがちですが、現在とは比較にならない程に物資が乏しかった戦国時代には、鍵の出土の有無が地域の繁栄のバロメーターになっているのです。
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