魏延
南蛮征伐




はじめての三国志

menu

三国志の雑学

曹操の短歌行が後世にまで禅譲のお手本として残ってたってホント?

曹操と機密保持




曹操 詩

 

曹魏を作り上げた曹操(そうそう)

彼は後漢王朝を凌ぐ権力と広大な領土を獲得することに成功します。

だが曹操は後漢王朝に変わって皇帝の位に就任することはありませんでした。

彼は後漢王朝に取って代わることが目的ではなく、

彼が自ら作った詩である「短歌行(たんかこう)」にも自ら心情を吐露しております。

この曹操の姿勢は後世において禅譲をする際のマニュアルとして示すことになります。

 

後漢王朝の権威は失墜した事実

現実主義曹操

 

曹操が天下の半分以上を手に入れている時代に長城の外側にある異民族である匈奴(きょうど)は

危機感を感じて曹操の元へ挨拶に行くことにします。

当時匈奴は分裂しており、魏に臣従を決めていたのは南匈奴の側でした。

南匈奴の王である胡廚泉(こちゅうせん)は曹操の元へ行って、「今後共よろしくお願いします」と

挨拶に訪れております。

当時後漢王朝はまだ存続しているにも関わらず、

曹操へ挨拶に言った南匈奴の行動はある事実を物語っております。

それは後漢王朝の権力が失墜して頼りならないと長城の外側にいる異民族達が思っていたことと

魏が王朝を開いていないにも関わらず中華の外でも魏の権力が増大して、

頼りになる存在であることを示しています。




俺は周の武王になるんだ

曹操 魏王

 

曹操は家臣や諸外国の王から「なぜ後漢王朝なんていう信頼できない存在を

残しているのでしょうか。

あんなものはすぐに滅ぼして魏王朝を立ててしまえばいいじゃないですか。」と進言されます。

しかし曹操は「俺は後漢王朝を滅ぼす気なんてさらさらない。

もし後漢王朝を滅ぼすのであれば、それは俺の息子の代であろう。

俺は殷王朝よりも勢力・人望ともに優っていても滅ぼすことをしなかった周の文王になる」と

決意を表しております。

 

関連記事:よくわかる!周の成立から滅亡をざっくり分かりやすく紐解く

関連記事:周公旦(しゅうこうたん)とはどんな人?周王朝の基礎を固めた功臣




曹操の姿勢が後世のお手本になる

曹操 機密保持

 

曹操はこうして後漢王朝を滅ぼすこなく、

そのまま王の位にとどまって亡くなってしまいます。

彼は生前色々な爵位や特権を後漢王朝から受けていましたが、

一度も後漢王朝から皇帝の位を禅譲されようとする姿勢を見せることはありませんでした。

この姿勢は後世にまで伝わることになり、王朝を滅ぼして皇帝の位を得ようと考えている者は

曹操の姿勢を真似てから王朝に君臨している皇帝から禅譲をしてもらおうとします。

この曹操が貫いた姿勢は「魏が漢を助ける故事」としてよく使われるようになり、

マニュアル化されていくことになります。

 

関連記事:献帝死亡説を利用した?劉備が漢中王に即位したのは孔明と法正の入れ知恵の可能性が浮上!

関連記事:司馬昭(しばしょう)とはどんな人?三国時代終焉の立役者でもあり司馬懿の次男

 

三国志ライター黒田レンのひとりごと

黒田廉

 

三国志ではどうしても曹操が後漢王朝をいじめ抜いて、

曹丕が父の跡を継いで後漢を滅ぼしたようになっております。

しかし曹操が禅譲を行う地盤を固めて、

曹丕が後漢王朝から皇帝の位を譲ってもらったシステムである禅譲。

このシステムは皇帝の位を受け継ぐシステムである禅譲は皇帝の位を持っている者、

皇帝の位を奪おうとしているもの両方にとって悪いシステムではないと思います。

なぜならば前王朝の皇帝の位に就いているものからう譲ってもらうことによって無血革命が

行われるからです(皇帝を譲るもの、皇帝の位を譲られるものとの間での無血革命であって、

それ以前に起きた戦いでは当然血が流れているが)。

この結果皇帝の位を譲った人物は次世代の王朝から無下に扱われることなく、

小さいながら領土をもらって農民以上の生活を行うことができます。

また皇帝の位を譲ってもらった方も新たな王朝を開くことができ、

前王朝の皇帝を殺害して奪った事実がなく負い目を感じることもありません。

こうして考えるとスムーズではありませんが、

皇帝の位を譲る方も譲られる方もそれなりに利益があるからこそ

曹操が行った姿勢は禅譲をする上で非常に大事な行動であると考えます。

しかし曹操が打算でこのような姿勢を貫いていたと考いたとは思えず、

自らの心情としてただ後漢王朝にとって変わろうとする意思がなかっただけのように思えます。

 

参考文献 朝倉書店 十八史略で見る三国志 渡邉義浩著など

 

関連記事:献帝死亡説を利用した?劉備が漢中王に即位したのは孔明と法正の入れ知恵の可能性が浮上!

関連記事:孟達に全てがかかっていた!諸葛孔明の北伐は成功したかも?

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

投稿者の記事一覧

横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。
現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。

歴史人物:

張遼、孟嘗君、張作霖など

何か一言:

今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!

関連記事

  1. 徳川慶喜(幕末) 徳川慶喜ってどんな人!?評価が定まらない最後の将軍
  2. 楽進 実は楽進は張飛と一騎打ちをしてたってマジ!?
  3. 冒頓単于と劉邦 冒頓単于(ぼくとつぜんう)とはどんな人?漢帝国の宿敵で匈奴の名君…
  4. 司馬懿と曹操 【軍師連盟】司馬懿は簒奪をいつから狙っていたの?
  5. 趙雲子龍 趙雲は何で桃園義兄弟ではないのか?
  6. 戦死 霊柩車 槥 三国志時代では戦死した遺体はどうしてたの?亡骸を運んだ霊柩車 槥…
  7. 悩む司馬炎 能力か血統か?司馬炎VS賈充VS杜預、三つ巴お家騒動
  8. 馬良って何した人だっけ 夷陵の戦いでの馬良、不思議と正史と三国志演義の扱いが違う理由

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 大久保利通 幕末
  2. キングダム
  3. 落書きをする宋江(水滸伝の主人公)
  4. スサノオが草薙の剣でヤマタノオロチを倒す(古事記)
  5. 影の薄い孫権
  6. 王翦
  7. ホウ徳(龐徳)

おすすめ記事

  1. 袁術祭り秘話|袁術をkawausoが取り上げた理由
  2. えっ?三蔵法師にも、猪八戒にも沙悟浄にも前世があった!?
  3. 【はじめての水滸伝】主役級を一挙公開、これが好漢だ! 宋江、史進、李逵、魯智深、林冲、武松、楊志(水滸伝)
  4. 興収10億円突破!映画『関ヶ原』岡田准一の見どころと辛口批評するよ!
  5. 橋本左内の辞世の句とは?獄中の天才の無念を読み解く
  6. 【古墳時代】初代神武天皇から26代継体天皇まで一挙紹介

三國志雑学

  1. 孫権と劉備と曹丕
  2. 呂壱と孫権
  3. 甄氏(しんし)
  4. 晋の陳寿
  5. 北伐でやりあう曹叡vs孔明
“はじめての三国志150万PV" “はじめての三国志Youtubeチャンネル" “広告募集" “誤字・脱字・誤植などの報告フォーム"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 羅憲
  2. 孔明
  3. キングダム
  4. 孫呉(孫権・黄蓋・陸孫・周瑜・周泰) 
  5. 徐庶をゲットする曹操
  6. 関興と張苞

おすすめ記事

蒼天航路が1〜3巻まで無料【お知らせ】 宴会マナーと酒(古代中国) こんなに厳しい!三国志の時代の宴会のマナーが超複雑 袁家をイジメる董卓 もしも呂布が悪人・董卓を成敗しなかったら三国志はどうなる? 韓信vs孔明 幻の必殺陣形・八卦の陣とは?三国志演義と諸葛亮孔明の八陣図 【孫家一筋】陳武(ちんぶ)、陳修(ちんしゅう)、陳表(ちんひょう)呉の忠将・陳一族の名将ぶりを徹底解説! 織田信長 第六天魔王・織田信長は本当に天下統一がしたかったの? 庶民、村人の家 三国志の時代の庶民の家はどんな建物をしていたの? 記録が乏しい孫堅の妻たち

はじさん企画

“if三国志" 英雄の死因 “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
英雄の武器 編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志" 英雄の墓特集 誤字・脱字・誤植などの報告フォーム
“西遊記"

“三国志人物事典"

“はじめての三国志PR募集陸遜"
PAGE TOP