クリスマス、そしてお正月。中国の年末年始はどういう様子だろう。
中国留学中だった私 よかミカンが胸を躍らせながら迎えた、ある年の
北京の12月と1月1日の話。
この記事の目次
中国にも、クリスマスはあります!
年末になると、ちゃあんとイルミネーションとかサンタクロースの絵とか、
飾るんですね。サンタクロースは中国語で「聖誕老人」、クリスマスじいさん。
「老人」という語感が笑えます。
宗教関係なく、クリスマスは楽しんでいる様子。お友達の某宗教徒の
中国人の女の子とクリスマスイブに会ったとき、思いっきり
「メリークリスマス!」と言ってくれました。
おおらかな飾り付け
素敵なクリスマスイルミネーション。街路樹に豆電球。
そしてビルの軒には赤い提灯。
提灯は、中国風のお祝い事の時に飾るイメージなんですが、
クリスマスと混在。和洋折衷ならぬ中洋折衷のようです。
サンタクロースの絵も、赤い四角の中に「福」と書かれた紙とか、
細長い赤い紙にめでたい言葉の書かれた「春聯(チュンリェン)」などの、
中国式のお祝いの飾りと一緒になって飾られています。
そしてクリスマスが終わってもサンタは取り外されず、
中国の新年のお祝いが終わる頃までずーっと「福」や
「春聯」と一緒に飾られ続けていました。
ちなみに、「福」は文字を上下転倒した形で貼るものです。
福が倒れると、福が到る、が同じ音で、めでたいからです。
クリスマスカードも書きます!
中国でも年賀状というものはありまして、12月には雑貨屋などで
赤や金の中国風のカードや、クリスマスをあしらった洋風のカードが
売られます。これはクリスマス前から中国の新年が終わるまでいつ送っても
いいものなのだそうですが、なんとなくクリスマス前には送らないと
ちょびっと出遅れた感があるそうです。お店でも、クリスマスを過ぎると
年賀カードの大幅値下げが始まっていました。
幻か!?正月ムード皆無の元旦
クリスマスは先述した某宗教の女の子と一緒に、人工雪を降らせる
イベントに出かけて楽しく過ごしまして、12月31日も無事に過ぎ、
さあ1月1日、新しい年の始まりです! 新年の街はどうだろな~と
胸を躍らせながら街に出ると、あれ、あれ、あれれ……。
いつも通りですぜ。普通に、みなさんお仕事なさってますね。
路線バスは乗客満載して走っているし、お店も全て開いています。
祝賀ムード皆無じゃないですか。こりゃなんですか。
1月1日は新しい年の始まりじゃない
1月1日は、いちおう休日になっていまして、1日だけお休みだそうです。
でもだいたい皆さんそこでは休まず、1月末~2月頃の
「春節(しゅんせつ)」の時に、他の休日を繰り越した分とつなげて
ドカンと10連休ぐらい取って実家に帰って「春節」を祝うのだそうです。
そうですよ、春節! 中国のお正月といえば、春節ですよ!
1月1日はお正月じゃない! ただのカレンダーの区切り目に過ぎないのでした。
年末年始が長~く続く
春節は旧暦のお正月。アジア圏では、カレンダー上の1月1日じゃなくて
旧暦の1月1日に新年を祝うほうがスタンダードのようです。
日本は明治維新の時に頑張りすぎたんでしょうかね……。
ということで、12月に飾られたサンタクロースは、1月末~2月頃まで
ずっと飾られっぱなしです。日本では考えられない感覚ですね。
例えば、夏休み明けに飾られ始めたハロウィンのかぼちゃが
ハロウィン過ぎても撤去されず、クリスマスツリーと並んで
クリスマス明けまでずっといるような感じでしょうか。
メリークリスマス&ハッピーニューイヤー。
年末年始のお祝いムードが長く続くのは楽しいですが、
正直、春節の頃にはサンタさんはホコリを被っていましたね。
三国志ライター よかミカンの独り言
なあんだ、1月1日はお正月じゃないのか。ということで、
今回は中国の年末年始、年末編でした。
みなさま、よいお年をお迎え下さいませ。
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