真田丸に匹敵するほどの人気が出ている大河ドラマ・「西郷どん」。
この主人公は西郷隆盛ですが、彼の生涯最大の敵をご存知ですか。
その人物は徳川幕府最後の将軍・徳川慶喜です。
徳川慶喜は「神君・家康公の再来」と言われ
西郷隆盛の前に大きな壁として立ち塞がることになります。
果たして徳川慶喜は「家康の再来」と呼ばれるほどすごい人だったのでしょうか。
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徳川家康の肖像画と徳川慶喜の写真から比較
まずは徳川慶喜がすごい人だったのかをお伝えする前に、
慶喜写真と徳川家康の肖像画から二人を比較してみたいと思います。
「鳴かぬなら泣くまで待とうホトトギス」。
上記は徳川家康の忍耐強さを持った性格だった事を表してますが、
家康の若い頃の肖像画を見ると肘を立てて座っている姿が描かれています。
家康はこの肖像画を見て自分を戒めていたそうです。
そして晩年の家康はふっくらとしながら、
油断ならない目つきをしている肖像画があります。
ここから見ると若年の頃の家康の面影はなく、
ちょっと悪そうな感じがするのはレンの気のせいでしょうか。
ここまで家康の肖像画をお伝えしました。
では次に慶喜の写真をご紹介しましょう。
徳川慶喜は爽やかな結構イケメン
徳川慶喜は家康のように肖像画ではなく本人の写真が残っています。
慶喜の写真を見ると結構爽やかそうなイケメンです。
現在に慶喜が転生してきても十分イケメンで、女子にモテモテじゃないでしょうか。
また写真の慶喜は頭が良さそうな雰囲気を出していますが、
ちょっと薄情そうな雰囲気も出している気がします。
さて慶喜の写真から彼の印象をご紹介しました。
慶喜と家康の二人は似ているのかと言われれば、ほとんど似ていないと思います。
時代が数百年違いますからそりゃそうですよね。
「家康の再来」と言われた所以は??
徳川慶喜は「家康の再来」と言われていたそうです。
しかしなんでそんなあだ名を付けられたのでしょうか。
それは徳川慶喜が外国との条約締結会議の時、
出席していた政治家達を一人で論破したためです。
このことを知ったある藩の藩士が
「あの将軍はかなりのやり手で家康公の再来じゃないのか」と畏怖を込めて言ったそうです。
このことがきっかけで慶喜は「家康の再来」と言わることになります。
「家康の再来」と言われるほど凄いのはここだ
徳川慶喜は「家康の再来」と呼ばれていたそうですが、
そんなにすごい人なのでしょうか。
ここでは「家康の再来」と呼ばれた慶喜のすごいところをご紹介します。
徳川慶喜は幕府の中でもかなり優秀な政治家でした。
慶喜は幕末の混乱した情勢の中、将軍になる前から
積極的に政治へ参加し幕府を支えようと奔走。
この時に慶喜の政治力が磨かれていきます。
そして慶喜が将軍へ就任すると幕府改革の政策を次々と行い、
少しずつ幕府の権威と経済状況が立て直されていきます。
慶喜はかなりやり手の政治家で幕末の中でもトップクラスの政治家と言えるでしょう。
また慶喜は諸外国と勝手に朝廷の許可を得ないで、兵庫の開港の条約を結んでしまいます。
この慶喜の勝手な行動に怒った伊達宗城、島津久光、山内容堂、
松平春嶽ら四人の藩主は慶喜へ抗議します。
当時上記の四人は幕末の諸藩の中でも超優秀な藩主で、
政治力や論戦においてもトップクラスで幕末を代表する逸材達でした。
この四人は慶喜へ兵庫開港を勝手に約束した事を抗議するため、二条城で慶喜と会見。
慶喜は彼らが二条城にやってきて「兵庫開港をどうしてしたんだ!!」と
激怒しながら論戦を挑んできます。
しかし慶喜は彼らの論述を一つ一つ筋を通して論破して圧倒。
四人の藩主は慶喜に手も足も出ないままご飯をだされておもてなしされ、
記念撮影をして帰っていく有様でした。
こうして慶喜は四人の藩主を追い返すと直ぐに朝廷へ出向いて、
のらりくらりしている摂政に二日間徹夜して論戦を行います。
その結果摂政は慶喜の論述に折れて、ついに兵庫開港の勅許を出す決断をするのでした。
慶喜は上記のように幕末を代表する藩主を向こうに回しても、丸め込む程の論戦力を持ち、
のらりくらりする摂政を説き伏せる忍耐力も持った政治家でした。
幕末ライター黒田レンの独り言
今回は徳川慶喜が「家康の再来」と言われる程すごい人だったのかご紹介ました。
徳川慶喜は政治家として優れ、弁舌家としてもやり手の論者を論破するほどでした。
さらに慶喜はいっぱい趣味を持ち、ほとんどを極めていたそうです。
もし徳川慶喜が幕末ではなく違う時代の将軍だったら、
歴史での評価もかなり違った物だったと思います。
参考文献 中公新書 徳川慶喜 松浦玲著など
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