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坂本龍馬の評価は高すぎ?実際の業績を検証

この記事の所要時間: 457



 

 

「歴史上の尊敬する人は?」という質問があれば、

ほぼ上位に顔を出すこと間違いなしの幕末の人物、坂本龍馬(さかもとりょうま)

 

しかし、多くの人が尊敬する坂本龍馬のイメージは、

フィクションの世界の中で作られてきたものがほとんどであることが分かってきています。

 

特に、司馬遼太郎(しばりょうたろう)の「竜馬がゆく」などは、そのイメージ作りに大きな影響を与えています。

これはフィクションであるということを承知で、

司馬氏はあえて「龍馬」ではなく「竜馬」としたと言う説もありますが確かなことは分かりません。

今回はそんな、人気抜群の幕末の英雄・坂本龍馬の実際の業績について検証していきます。

 

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坂本龍馬の功績にはどんなものがある?

坂本龍馬

 

坂本龍馬の実績とされるものは数多くあります。一般に伝わっていることでは、

「薩長同盟を成立の仲介をした」や「大政奉還を考え出した」や

明治政府の指針となったされる「船中八策」を考え出したなど。

 

また、剣の腕前の凄さを伝える伝承で江戸の御前試合で桂小五郎(かつらこごろう)を破ったというのもありますね。

多くの人が知っている坂本龍馬の実績ですが、これはいったい本当なのでしょうか?

 

 

なんと!薩長同盟は龍馬一人の手柄ではない

 

薩長同盟は、坂本龍馬一人の手柄でありません。

いってみれば「薩長同盟」という大きな政治的なプロジェクトの中に加わっていた、

というのが精一杯の評価ではないでしょうか。

 

そもそも、薩長同盟は討幕を目指したものではありません。

禁門の変により朝敵となり政治的発言力を失っていた長州藩を薩摩藩が助けることで、

薩摩藩が、雄藩連合による改革の中、主導権を握ることを目的としていました。

西郷隆盛

 

幕府から完全に敵とみなされていた長州藩は、藩を近代化し軍備を整えようにも、

幕府に監視され西洋列強からの銃などの兵器の購入が不可能な状況でした。

 

そこに目をつけたのが、薩摩藩の幕政の中心となっていた

小松帯刀(こまつたてわき)西郷隆盛(さいごうたかもり)のような薩摩の勢力であり()

 

坂本龍馬は少なくとも「発案」も「仲介」にも関わっていないことが、史料では分かっています

 

メッセンジャーボーイのように薩摩の意志を長州に使えたことはありますが、

さほどの役割を果たしたわけではありません。

坂本龍馬が関わったのは、薩摩の購入した武器を長州藩に送ること、

長州の米を火山灰土が多く米作に不適な薩摩に送ると言う海運において貢献した部分でしょう。

 

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ホントは大政奉還にはあまり関わっていない

徳川慶喜の大政奉還

 

大政奉還は、坂本龍馬の発案であるという話は広く信じられています。

しかし、実際はどうでしょうか。

 

実は、大政奉還はそもそも、幕臣の中にあったアイデアでした。

徳川幕府を新政府の中でも有力な政治勢力として機能させるための一案が大政奉還だったのです。

この大政奉還というアイデアを、

勝海舟(かつかいしゅう)を見出したといわれる大久保忠寛(おおくぼただひろ)一翁(いちおう))が坂本龍馬に伝えます。

彼は土佐藩にそのアイデアを持ち帰ります。

坂本龍馬

 

それを坂本龍馬から聞いた後藤象二郎(ごとうしょうじろう)が、

前土佐藩主・山内豊信(やまのうちとよしげ)容堂(ようどう))に提案を行います。

これに賛成した山内豊信が江戸幕府、第15代将軍の徳川慶喜(とくがわよしのぶ)に建白し、

慶喜がそれを受け入れたことでなされたのが大政奉還が行われた史実の流れです。

坂本龍馬はここでもメッセンジャーボーイだったのです。

 

残念!船中八策は龍馬以外にも大勢が考えていた

 

明治政府の指針となったとされる船中八策ですが、これも龍馬が考えたと言うのはフィクションです

土佐藩の船である夕顔丸で航行中に坂本龍馬が後藤象二郎に語った内容を

海援隊の長岡謙吉(ながおかけんきち)が書きとめたとされるものです。

 

大政奉還、議会政治、能力主義の官僚体制、不平等条約改正、

憲法制定、海軍力の強化、陸軍の創設、金銀交換比率の改正など、

明治政府が後の政治方針として掲げたものが、

坂本龍馬によって発案された独創的アイデアとされています。

 

しかし、これは俗説です。

そもそも「船中八策」なる言葉が出てくるのが大正時代になってからです。

坂本龍馬は「新政府綱領八策」という似たような内容の文書を残していますが、

これもオリジナルのアイデアではなさそうです。

 

「新政府綱領八策」は、熊本藩士で儒学者であり、

幕末の傑出した政治家のひとりといわれる横井小楠(よこいしょうなん)から聞き及んだアイデアが

ベースになったものではないかと言われています。

 

また、同じようなことを考えていた人たちは他にもいました。

今では「船中八策」や「新政府綱領八策」が坂本龍馬の独創という考え方は否定的に見られています。

 

え?世界の海援隊は創作、新政府に龍馬の名前が・・

 

「世界の海援隊(かいえんたい)と言う言葉は、このシーンで出てきます。

坂本龍馬は新政府のメンバーを西郷隆盛(さいごうたかもり)に見せます。

しかし、そこには坂本龍馬の名前がないのです。

西郷隆盛はなぜ坂本龍馬の名がないのかと不思議に思い、

彼になぜ坂本龍馬の名が新政府のメンバーの中に無いのか聞きます。

 

そこで坂本竜馬は西郷隆盛に対し「わしは世界の海援隊でもやりますかいのう」と言うわけです。

これは、多くの人が信じ「世界の海援隊」は坂本龍馬の残した名言扱いになっています。

これは、坂本龍馬の部下であった陸奥宗光(むつむねみつ)の創作です。

 

他にも、千頭清臣(ちかみきよおみ作の「坂本竜馬」で創作されたなどの説があります。

 

そもそも、この時点で西郷隆盛と坂本龍馬は別々の場所にいましたので事実として成り立ちません。

また、陸奥宗光は手紙の中などで、かつての上司である坂本龍馬を高く評価する傾向がありました。

薩摩、長州の出身者が幅を利かせる明治政府に思うところがあったのかもしれません。

 

坂本龍馬ageには藩閥政治が影響していた・・

 

坂本龍馬が実績以上にageになってしまったのは、藩閥政治の影響でした。

坂本龍馬の偉人伝説が始まったのは、明治時代に入ってからです

それは自由民権運動の中心となった人たち、

板垣退助など土佐藩の出身者が多かったことも原因でしょう。

 

当時、自由民権運動の活動の中に新聞の発行がありました。

その新聞小説の中で、まずはフィクションとしての坂本龍馬が登場する小説が連載されます。

それは藩閥政治を批判するためです。

 

小説と言う形で坂本龍馬を偉大に描くことで、

明治政府の中で政治を牛耳っている薩摩、長州の人物を矮小化し批判するものでした。

小説と言うフィクションのなかで、坂本龍馬の実績を大きく描くことで、

藩閥政治の批判を行っていたのです。

 

幕末ライター夜食の独り言

 

坂本龍馬が幕末の中で実績を残したことは事実です。

そして、暗殺された後には、土佐藩から引き出した8万両もの大金が海援隊にあったといいます。

これが、岩崎弥太郎(いわさきやたろう)に引き継がれやがて、三菱財閥の原資となるのです。

 

坂本龍馬は幕末の中では、政治的な存在というよりは、経済的な存在であったのではないでしょうか。

政治と経済は国家の両輪です。そして、坂本龍馬の実家は元々商家から郷士となった豊かな家でした。

坂本龍馬は幕末の偉人のひとりではありますが、

政治ではなく、経済的な面で優れた人物であったのではないでしょうか。

 

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「富国強兵・文明開化」を目指した薩摩藩の藩主・島津斉彬の生涯
島津斉彬

 

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