この記事の目次
松平容保から貰った葵紋越前康継は徳川に仇なす志士を斬った逆ムラマサだった
土方歳三が松平容保から拝領した「葵紋越前康継」は罪人を斬首する役人であった山田浅右衛門吉利の子である「山田吉豊試之」と刻まれています。討幕攘夷を訴える幕末の志士は、徳川家にとっては、自分の存在を危うくする政治犯です。
そして、その徳川に仇なす志士を斬っていったのが、「葵紋越前康継」ということになります。「葵紋越前康継」は安政の大獄で捕縛された吉田松陰も斬首した刀であるといわれています。徳川家に仇なす存在を斬り続けた「葵紋越前康継」は、徳川家に災いを招くとされた「ムラマサ(村正)」と対比されるような逆ムラマサとでも言うべき刀でした。
【刀剣女子必見】土方歳三が使っていた愛刀が見られる博物館がある!
土方歳三は歴史に興味がある女子だけでなく、昔から女子に人気のある歴史上の人物です。また、刀剣を擬人化したゲームのブームもあり刀剣に興味を持つ女子も増えてきました。土方歳三の刀を今でも見ることが出来る博物館があります。土方歳三や刀剣に興味のある女子にお奨めの博物館です。
まずは、土方家の生まれた日野市で、土方家の子孫の方が運営されている「土方歳三資料館」です。土方歳三の愛刀「和泉守兼定」が展示されています。京都市の幕末維新ミュージアム「霊山歴史館」は日本唯一の幕末歴史博物館です。ここには、土方歳三の愛刀「大和守源秀國」が展示されています。日野市の佐藤彦五郎新選組資料館は、土方歳三の義理の兄である佐藤彦五郎の所有物を集めた資料館です。ここには、名刀「葵紋越前康継」 があります。
幕末ライター夜食の独り言
当時の多くの侍が刀を集める趣味を持っていました。土方歳三が多くの刀を持っていたのは、普通と言えば普通のことですが、どれもかなりの名刀です。日本刀が実戦の中で、主武器となり活躍したのは幕末における治安維持戦くらいなものです。
武将は弓、雑兵は槍が主武器であり、日本刀はどちらかというと、芸術品か精神的なよりどころとしての武器として存在していました。ただ、その美しさは、今でも惹かれる人が多いですね。フィクションの世界では日本刀は大活躍するくらいですから、その人気は今でも高いものです。