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問題になった意味
そこでちょっと調べてみると、沸き上がった疑問点。実は関羽や劉備が黄忠に対していった「老兵」という言葉。ここで目が行くのは老、年寄りという意味に見えますが、実際に問題なのは兵、という文字の方。
ここで言う兵は一般兵、つまり役職のない、将軍ではない人物と言う意味ではないかと思うのです。そう考えるとこれは今まで勲功を立てている黄忠への蔑称とも取れるので、関羽の傲慢さ、劉備の軽率な発言を表していることになると思うのですが、どうでしょうか?
黄忠の最期~横山三国志~
最期にちょっとだけ筆者の黄忠の思い出を。筆者は横山三国志から三国志の世界に飛び込んだので、黄忠のイメージと言えば横山三国志です。横山三国志での黄忠は時に無謀にも思えるように勇ましく戦いに赴き、先陣を切り、手柄を上げて五虎将軍にも迎え入れられます。
正史でも長沙での記述がないように、もしかしたら黄忠は劉備の下で初めて評価され、奮戦したのかもしれません。その劉備に不要とされた黄忠は無謀な戦に望み、最期を迎えます。
「陛下のような方にお仕えできたこと、生涯にこれほどの幸せはありません」
最期に劉備に伝える黄忠の言葉は、実際に黄忠が思っていたことなのかもしれませんね。
三国志ライター センのひとりごと
今回は黄忠に付いて少し振り返って考察してみました。黄忠は中盤から出てくる武将ですが、それでもその活躍、最期も相まって印象深い武将の一人です。特に前述したように横山三国志の黄忠は一見の価値ありですから、まだ見た子ことがない人はぜひ横山三国志、黄忠をよろしくお願いいたします!布教!
参考文献:蜀書黄忠伝 関羽伝
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