21世紀は、とにかくオンリー1、クリエイティブな感性が大事だなんて言われます。しかし、実際にはクリエイティブどころか毎日毎日似たような仕事をこなす日々、ああ管理社会は嫌だ、縄文時代に生まれていれば、毎日好きに土器が焼けたのに、なんて現実逃避したい気持も湧いてきます。でも、いかにもクリエイティブに見える縄文時代も、実は職人気質の人が多かったようですよ。
縄文土器は地域でデザインが驚くほど似ている
縄文時代の調理器具だった土器ですが、考古学調査によるとほとんどの土器には地域ごとに似た特性があり均等な造りをしているそうです。例えば火炎型土器は信濃川流域でしか出土しませんが、なんと500年もの間、同じようなタイプの土器を造っている事が判明しています。1人の縄文人が500年も生きるわけもないので、これは火炎型土器にはテンプレがあり、それを元に、大勢の縄文人が火炎型土器を造っていたと考えるのが自然です。
縄文土器は職人気質の世界
縄文時代の土器は、1人の人間がのんびり造るというより集団で造っていて、ベテランの土器職人が土器をチェックし、出来が悪いと作り直させたりしていたようです。つまり縄文土器とて、好き勝手なデザインでは造る事が出来なかったんですね。なんだか、縄文時代もクリエイティブよりは、絶えず土器の完成度を上げる努力をする職人気質の方が歓迎されそうですね。
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