一昔前は、殺虫剤への耐性の強さと繁殖力により、核戦争が起きても生き残れる生物に選ばれる事が多かったゴキブリ、しかし、最近の研究ではどうもそうではないらしい事が明らかになりました。
ゴキブリは人の40倍放射線に強い
1959年、アメリカ、マサチューセッツ州にある兵站研究工学センターがゴキブリに高い放射線を当て核戦争後も生き残れるかどうかをチェックした事があります。その結果、人間では10グレイの放射線を浴びると確実に死ぬところをゴキブリは400グレイの放射線に耐える事が出来ました。ゴキブリは人間の40倍も放射線に強い事が実証されたのです。
残念!無精子症になるゴキブリ
ならば核戦争で人類が滅亡した後に地球の支配者になるのはゴキブリなのでしょうか?残念ながらそうではないようです。何故ならゴキブリは400グレイの高い放射線を浴びても生き残りますが、10グレイの放射線を浴びた段階で無精子症になり、子孫を残せなくなるからです。これでは核戦争を生き残ってもやがては滅亡するしかありませんね。
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核戦争後に確実に生き残れるのは細菌
では、核戦争後にも地上で繁栄するのは、どんな生物なのでしょうか?例えば寄生蜂の一種であるコマユバチは、1800グレイという高い放射線に耐えて生き残る事が出来ます。しかし、コマユバチのみが生き延びてもコマユバチが寄生する昆虫が放射線で全滅してしまえば、結局、滅亡は時間の問題です。
そうなると宇宙空間でも生き残れる極小なクマムシが4000グレイの放射線に耐えられるので生物ではチャンピオンです。また、細菌まで対象を拡大するとディノコッカス・ラディオデュランスが、15000グレイという強力な放射線を浴びても37%が生き残るそうなので核戦争後に確実に生き残れるのは細菌という事になりそうです。ただ、クマムシや細菌は肉眼で見えるものではないので、核戦争後の地球は、見た目にはあらゆる生物が絶滅した死の星に見えるでしょうね。
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