現在の缶詰は、ほとんどがパッ缶式になっていて、プルを引くと大して苦労なく中身を取り出す事が出来ますよね?しかし数十年前までは、缶詰を開けるには缶切りが必要でした。筆者が幼い頃は、この缶切を自力でまわす事が出来ず、自分一人で缶切りを開けられた時には達成感が半端なかったものでした。しかし、缶詰とセットの缶切り、実は缶詰の発明から48年も経過してから発明されたのです。
缶詰はナポレオン1世の時代に誕生
史上最初の缶詰は1804年、食料調達に悩んだフランス皇帝ナポレオン1世が、長期保存可能な食品のアイデアを求めた時、フランス人のニコラ・アペールによって発明されました。アペールはガラス瓶の中に食品を詰めて密閉するアイデアを出しますが、瓶は重く、破損しやすい欠点があり、長期の行軍には向きませんでした。
1810年ブリキの缶詰が発明される
1810年イギリスのピーター・デュランドが金属製容器に食品を入れる缶詰を発明します。これにより、食品を長期保存、携行する事が容易になりますが初期の缶詰は殺菌に問題があり、度々缶詰が発酵して缶が破裂する事故を起こしていました。また密封用のハンダに鉛が多量に含まれていて食べた人が鉛中毒で死亡する事故もありました。
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缶切りが中々発明されない理由
当初、缶詰は軍用や探検家用に限られていたので缶切りは発明されませんでした。戦場には銃剣や斧など、鋭利な刃物は多くあり、どうにもならない時には、銃弾でブリキを破壊すればよかったからです。
しかし、缶切りがないと、缶詰の中身は飛び散ったり、流れ出したりしない固形物に限られますし、缶詰の需要が拡大して一般家庭にも卸すようになると開けにくいと不満の声が高まります。そこで、1858年アメリカのエズラ・J・ワーナーが缶切りを発明すると大ヒット。また、缶切りの発明により、固形物以外に液体も缶詰に詰められるようになり缶詰のバリエーションが広がり、より普及が進んだのです。
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