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歴史からは学べない!経営戦略論をひっくり返したダンカン・ワッツ

2023年3月24日


kawausoとおとぼけ

 

賢者は歴史に学び愚者は経験に学ぶや、過去に目を閉ざすものは現在においても盲目になるなど、巷には歴史に学ぼうという風潮があります。かく言う筆者もはじめての三国志なる中国の歴史記事を書いているのですが、この常識のように見える「歴史から学ぶ」を全否定した社会学者がいました。人間が歴史から学ぶ事は危険だと唱える彼の主張はどんなものでしょうか?

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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人間は自分に甘い

袁術

 

社会学者のダンカン・ワッツは、人間が歴史から学ぶことは危険だと主張しています。彼は、人間が過去と現在を必然的だと思い込みたがり、成功しているものを過剰に評価し、自己中心的になるという3つの問題点を指摘しています。これにより、過去の成功体験に目がくらみ、自社の強さを過信し改革やイノベーションが遅れ、大失敗につながることがあると述べているのです。

 

過去の歴史ではなく衆知と対照実験に学ぶ

正史三国志 vs 三国志演義で揉める現代人

 

ワッツは、過去の歴史から学ぶ代わりに、現在から学ぶ方法を提案しています。具体的には、オープンイノベーション、ブライトスポットアプローチ、実地での対照実験の3つを挙げています。これにより、自社だけで問題を解決するのではなく、広く世間に問題を提示して意見を求め、業績が悪い部署だけでなく、好成績を挙げている部署にも注目して調査することで、より客観的な原因を見つけることができると考えています。

 

まとめ

 

ワッツは、人間が持つ先入観によって過去の歴史が歪められることを指摘しています。敗者は最初から負けるべくして存在し、勝者は最初から勝つべくして存在しているという先入観にとらわれてしまうと、偶然が排除され、必然だらけの歴史になってしまうと主張しているのです。つまり、ワッツは、過去の成功や失敗にとらわれずに、現在の状況に目を向け、客観的に調査することが大切だと訴えています。

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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