中国政府の底意地の悪さに唖然!台湾パイン日本輸出増加の裏事情

2023年4月21日


東京スカイツリー、kawausoさん

 

甘くて芯まで食べられる台湾パインは、元々中国向けに輸出されていましたが、2021年にコロナ検疫や病害虫などを理由として輸出禁止となり、多くの台湾パインが輸出先を失います。その後、台湾政府の輸送費補助などにより価格の安いフィリピンパインと対抗できるようになり、日本向けの輸出は2年間で8倍に増加したそうです。今回は台湾パインの日本への輸出急増の裏事情を紹介しましょう。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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呆れた!フィリピンにもパイン禁輸をした中国

軍艦(明治時代)

 

元々、台湾ではパイナップルの中国への輸出は盛んではありませんでした。中国政府もパインはフィリピンから輸入していましたが、2013年にフィリピンは南シナ海の領有を巡り国際海洋法裁判所に仲裁を提訴します。その頃から中国のフィリピンからのパイン輸入は大きな増減を繰り返すようになり、逆に2015年頃から台湾産パインの中国への輸入が増大します。何の事はない、中国は領土を巡り紛争があるフィリピンを牽制する為に、パイン輸入を減らし、当時は親中派政権だった台湾パインにシフトしたのです。

 

 

独立派の蔡英文政権の樹立で今度は台湾パインを禁輸

毛沢東(もうたくとう)

 

しかし、中国においては貿易も政治の延長です。台湾から大量のパインを輸入して、中国への依存を強めさせておいて、台湾政府が中国に不都合な事を言い出すと、パインを禁輸するぞと脅すつもりでした。実際に2021年以降は、独立派の蔡英文総統に対する経済的な圧力をかけるために、台湾産の果物や、養殖魚ハタ、コーリャン酒等々、2千品目を超える食品について、害虫や新型コロナウイルスの検出などを理由に禁輸にしました。

 

 

台湾パインを他山の石とすべき

内容に納得がいかないkawauso様

 

しかし、中国政府の揺さぶりに対して台湾政府は毅然と対応、物価が安いフィリピンパインに負けないように輸送費に補助金を出すようにして台湾パインの輸出先を日本にシフトして、パイン農家の窮地を救ったのです。一党独裁の中国においては、貿易だろうと観光だろうと、中国共産党の意向一つで簡単に停止、禁輸が発動されます。対中国向けの輸出品が多い日本も、他山の石とすべき事例でしょう。

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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