うぐいす張りはただの[経年劣化]だった

2023年5月24日


 

名古屋城

 

京都二条城二の丸御殿の廊下は足で踏むとケキョ!と音がなるうぐいす張りで有名で、長年、侵入者を知らせる工夫として紹介されてきました。しかし、近年はある切っ掛けからうぐいす張りなどは存在せず、ただの経年劣化と考えられています。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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修理したら鳴らなくなったうぐいす

鶴岡八幡宮 建物 モブ

 

うぐいす張りは二条城だけではなく知恩院にもあります。ところが知恩院で2011年に大改修が済むと、うぐいす張りの廊下が鳴らなくなったそうなのです。逆に再建から百年が経過した阿弥陀堂では、近年、うぐいす張りではないのに廊下が鳴り出したとか

 

 

本当は緩くなった金具が動くだけ

日本史12 金閣寺

 

うぐいす張りの原因は廊下を支える「目かすがい」という金具にあるようです。この金具は当初は釘にしっかりと固定されているのですが、年月が過ぎると釘と金具に隙間が生じてしまい、人が床を踏むと金具が上下し、そのこすれ具合でケキョ!ケキョ!と鳴るのです。

 

すでに案内板は変化

長安(俯瞰で見た漢の時代の大都市)

 

二条城でも床の作りは同じであり、そのため、現在の二条城の案内板からはうぐいす張りの文言が消えて、目かすがいと釘のこすれで音が出るだけで当初から意図されたものではないという断わり書きがあるそうです。

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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