昨年2月のウクライナ侵略から、自分の事は棚に上げ、欧米諸国のウクライナへの軍事支援を非難してきたプーチン大統領。そんなプーチン氏のお家芸と言えば「核を使用するぞ!」でしたが、今度はロシア国内の戦術核をベラルーシに配備してきました。
前倒しでベラルーシに核兵器を配備
ロシアの隣国ベラルーシのルカシェンコ大統領は5月25日、ロシア軍がベラルーシ国内で戦術核兵器の配備を開始したと明らかにしました。すでにプーチン氏は、3月の段階で「アメリカがNATO(北大西洋条約機構)の加盟国に戦術核を配備してきた」と非難。4月までにベラルーシに戦術核を配備する訓練を開始し、7月1日までに終わらせる意向を表明していましたが、それを前倒しした形です。
再び、核を拡散するプーチン大統領
1991年のソ連崩壊後にベラルーシなど旧ソ連構成国に残されていた核兵器は、90年代の半ばまでにロシアに移管されていました。それが今回、再び拡散し始めたのは、ウクライナ支援を続ける欧米諸国を牽制し、ロシア国内以外からも核兵器を発射できると恫喝する理由があると考えられます。
ベラルーシに配備されたのは短距離用の核
今回、ベラルーシに配備されたのは爆撃機や弾道ミサイルに搭載できる比較的短距離の核兵器であり、「脅しじゃないぞ、本当に使うぞ、いいのか?」というプーチン氏の駆け引きのコマであるようです。
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