ロシアウクライナ戦争において、非はウクライナにあるというトンチンカンな人や新聞が日本にもあります。これらは陰謀論者と言い、諸悪の根源はアメリカやDS(ディープステート)でありプーチン大統領は陰謀に嵌められ悪人とされているという控え目に言って頭は大丈夫ですか?と心配になる内容を主張します。ただ、笑ってばかりもいられないのは、この手の人は世界中にいて、報道関係に携わると勝手に配信記事をロシアよりに改竄してしまうのです。
この記事の目次
ニュージーランドの国営放送がロシア偏向記事について謝罪
ニュージーランドの国営ラジオ、ラジオニュージーランド(RNZ)のwebサイトにウクライナでの戦争を巡りロシアに肩入れした記事が複数掲載されていたとして、同ラジオ局のトップ、ポール・トンプソンCEOが6月12日に謝罪しました。CEOによると、RNZのウェブサイトはニュージーランドで最も閲覧されているニュースサイトですが、その記事の16本がロシア政府側の主張を挿入する形で編集、改変されていたと判明しました。親クレムリン(ロシア政府)のゴミが掲載されていたと説明。リスナー、サイト読者、職員、ウクライナ人コミュニティーに謝罪しました。
どんな親ロシアの記事が配信されたのか?
今回、改変された記事には、たとえば「ロシアがクリミア半島を併合したのは住民投票の結果を受けての事」や「ウクライナの親西側政府が頭部と南部のロシア珪住民を抑圧していたため」などとロシア政府側の主張が書き加えられていました。しかし事実は、ウクライナも国際社会もロシアのクリミア併合を承認せず、当時のクリミアでの住民投票については国連が無効と決議しています。
改変した記事を書いた記者は休職処分
RNZによるとオンライン記事を改変したとされる記者は休職処分を受けたそうで、この記者は通信社から配信されたRNZのウェブサイトに掲載される記事を長年にわたり編集してきたそうです。
トンプソンCEOは改変の真相を究明する方針
トンプソンCEOは「こんな親クレムリンのゴミが私たちの記事になったのはとても残念だ」「許される事ではない」と述べ、非常に残念だ打ちのめされているつらいとショックを受けたと心境を説明。そしてどのように起きたか真相を究明すると同時に記事編集について外部チームによる検証をおこなうとしました。
ウイルスのように広がる陰謀論者
陰謀論はウイルスのようなもので、見た目でこの人は陰謀論者だと分かりません。しかし、一度陰謀論に感染すると、常識が失われて荒唐無稽な陰謀論の世界に飲み込まれ、ニュージーランド国営ラジオの記者のように記者としての矜持を捨てて、ロシアプロパガンダを一方的に垂れ流す人も出てくるのです。ロシアの侵略戦争の片棒を担ぐ事になった、この記者が自分の過ちを後悔する事はあるのでしょうか?
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