2023年9月7日、ジャニーズ事務所が故ジャニー喜多川氏の性加害行為を公式に認めたことで、ジャニーズ問題が一気に表面化しました。ジャニーズ事務所の存続も危ぶまれ、新たな出発を迫られる事態となりました。しかし、なぜ1980年代から噂されていたジャニー喜多川氏の性加害疑惑が今まで問題にならなかったのでしょうか?これには複数の要因が絡み合っていますが、その中にはファンの自己中心的な心理も含まれているようです。
1000万人以上のジャニーズファン
ジャニーズ事務所の人気の源は、1000万人以上のジャニーズファンによるものです。ジャニーズタレントには公式ファンクラブが存在し、トップグループの嵐のファンクラブ会員は300万人以上に達しています。日本の総人口に対して1/12がジャニーズファンという事実は、ファンの行動によってテレビの視聴率や広告収入が大きく左右されることを示しています。テレビ局や企業がジャニーズタレントを活用し、多くのファン層を取り込むのは当然の戦略と言えるでしょう。
好きなアイドルが安全なら他は無視
しかしながら、ファンの心理は時折冷酷なものです。1980年代から個人の性加害告発や民事裁判が続いたジャニー喜多川氏の性加害の噂に対し、ファンは冷淡でした。「性加害の噂は聞いたけれど、自分のお気に入りのアイドルには関係がないから」というのがファンの一部の心情でした。また、ジャニー喜多川氏の性加害を告発した元ジャニーズjrはスターになれず、社会的にはあまり知られておらず、ファンも少なかったため、「誰それ?知らない」という反応が支配的で、ジャニーズ事務所に対する批判には繋がりませんでした。
実名告白の連続にファンは動揺
もちろん、すべてのファンが同じように感じるわけではありませんが、このファン心理により、ジャニーズ事務所はジャニー喜多川氏の性加害の噂を無視し続けました。また、企業やメディアも、ジャニーズの影響力とファンの忠誠心を考慮して、ジャニーズタレントを起用し続けました。しかし、2023年9月7日のジャニーズの公式会見により、状況は一変しました。事務所が性加害を公式に認め、謝罪したことで、新たな告発が相次ぎました。これにより、以前は過去の問題と思われていた性加害の話が現在に続いていることに、ファンは動揺しました。自分のお気に入りのジャニーズタレントが被害に遭った可能性があるとの憶測が広まり、テレビメディアや企業スポンサーもファンの動揺を受けて、ジャニーズタレントとのCM契約を解消したり、番組でジャニーズタレントを使用しなくなるなどの措置を取るようになりました。
自己中心的なファン心理も問題
ジャニー喜多川性加害事件の背後にある隠れた問題は、性加害があったとしても、自分の推しには関係がないならファンを続け、ジャニーズ事務所を支持し続けるというファンの心理だった可能性があるということです。もちろん、このようなファンばかりではなかったでしょうが、多くの人々が無意識に問題を他人事として無視し、その結果、今回の出来事を招いてしまった面は否定できないと考えます。
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