世界人口は2050年の90億人をピークにして減少するとする衝撃的な未来が予測されています。国連によると世界人口は2022年11月15日に80億人に到達したとされています。2010年に70億人に達した後、12年で10億人も増えたことを考えると、人口爆発が地球にどのような影響を及ぼすか気になりますが、将来的には世界人口の増加が急速に鈍化し、2050年代に90億人をピークに人口が減少する可能性も指摘されています。
人口増加のピークを過ぎて
1950年の世界人口は約25億人でしたが、2000年には61億人と半世紀で倍以上に増加しました。しかし、その後の22年での増加は19億人にとどまります。実際、人口増加率は1963年に年間2.3%でピークを迎え、その後減少し、1990年代には1.5%を下回り、2020年には1%以下になりました。国連の予測によれば、2040年代には人口増加率が0.5%を下回り、2086年には人口が減少に転じる見込みです。
急速な出生率の低下
人口の停滞には出生率の大幅な低下が大きく影響しています。国連の報告によれば、出生率の世界平均は1950年には約5でしたが、昨年は2.3にまで半減しました。地球人口を維持するためには出生率が最低でも2.1必要ですが、世界人口の3分の2はその基準を下回る国や地域に住んでいます。この出生率の低下には乳幼児死亡率の改善や教育水準の向上、家族計画の普及など様々な要因が関与しています。
未来予測と高齢化
国連の統計によれば、次の90億人への増加は2037年に予測されています。しかし、異なる見方も存在し、「2050年に90億人に達し、その後減少し、世紀末には現在の水準に戻る」という主張もあります。この主張をするダリル・ブリッカー氏は、教育普及や避妊の普及により、低所得国でも出生率の低下が進む可能性を指摘しています。
高齢化社会への対応
出生率の低下により「人口爆発」は避けられそうですが、これにより新たな問題が発生します。出生率の低下と平均寿命の延長により、高齢化社会が進行しています。高齢者の割合は増加し、2030年には世界人口の12%、2050年には16%に達すると予測されています。人類は人口減少と高齢化の道へ突き進んでいるのです。
日本の超少子高齢化と課題
日本を含む一部の国々ではすでに高齢化が進行しており、これにより社会経済に深刻な影響が出始めています。これに対処するためには移民政策など様々な対策が必要です。20世紀は「人口爆発」の時代でしたが、21世紀は逆に「高齢化」の時代と言われ、国際社会はこれにどう対処するかが大きな課題となっています。
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