経済協力開発機構(OECD)が主管する満15歳を対象とした学習到達度調査(PISA)で日本は読解力で世界81カ国の中で3位に入りました。2018年のPISAでは15位だったものが一気に12位も順位を上げた形です。読解力以外でも日本は数学的リテラシーで6位から5位に、科学的リテラシーでも5位から2位に上昇しました。コロナ禍を受けて大半の欧州諸国が順位を下げる中で、どうして日本は順位を上げる事が出来たのでしょうか?
順位アップの秘密は休校が少なかったから
では、どうして日本では急激にPISAの順位が上昇したのでしょうか?メディアの分析では、日本はコロナ禍で世界各国が休校したりオンライン授業に切り替えたのに比較し、できる限り休校を避け、正常な授業を進めたお陰であるとしています。実際コロナ禍で3か月以上休校した学校の占める割合を調査したところ、日本は15.5%とOECD平均の50.3%よりも遥かに低かったのです。逆に3か月以上休校した学校が多いドイツ(71.3%)やオランダ(63.7%)は今回のPISAで軒並み順位を落しました。
日本は休校しても図書館を解放し学習プリントを伝達
また、日本の中学・高校では、コロナウイルスの拡散でやむを得ず休校した場合も図書館を開放したり、学習プリントを伝達したりしたケースが多かったようです。日本の対応は、オンライン授業を可能な限り回避し、生徒の日常生活に勉強する習慣を持続させ、休校中に勉強をサボったり、怠けたりする事で学力が大幅に低下する生徒を少なくしました。これが5年ぶりのPISAで好成績を収める事に繋がったのです。
オンライン授業を持て囃していた人々は?
コロナ禍の最中、テレビではこれからの授業はオンラインになる、オンライン授業が新しい生活様式だと主張する識者の皆さんがチラホラ登場していました。しかしコロナが明けると、その人々はオンラインのオの字も言わなくなり、姿を消してしまいました。それはさておき、休校を出来るだけ回避し、顔と顔を合わせた授業を継続した日本の中学と高校の先生方は、結果として日本の中高生の勉強への意欲を持続させた事になりますね。
▼こちらもどうぞ
日本は世界でも貧しい国に転落していた【日本人が見たくない真実】