大相撲といえば力士の四股名が特徴的ですよね?古来、四股名は醜名と呼ばれましたが、これは醜いではなく逞しいという意味でした。力士には昔からの○○山や○○海だけではなく、明らかに力士の本名から来たものもありますが、つけてはいけない四股名はあるのでしょうか?
取り組み上の理由のタブー
四股名は「原則」自由なのですが、大相撲の進行を妨げ混乱させる恐れがあるので、現役力士の四股名や年寄名跡、行司の木村や式守と重複する表記や読みの四股名を名乗ることはできません。ただ、呼び出しと重複する四股名は禁止されていないようです。
四股名の止め名
大相撲にも、野球の永久欠番のように止め名が存在するようです。例えば年寄名跡である出羽海や井筒、大島、音羽山等の名前は現役力士が使用する事が出来ない止め名です。また、現役時代の実績がずば抜けた力士の四股名、谷風や双葉山、雷電、常陸山のような四股名は、偉大な業績を汚す事にならないように現役の力士が名乗る事がタブーにされています。しかし、これらの止め名は過去の偉大な力士に並ぶ実績を挙げた現役力士が出た場合、二代目襲名として許される可能性もあります。大鵬や貴乃花、北の湖のような一代名跡の場合も、実績がずば抜けている力士として、同じ四股名を名乗る事が出来ません。
土俵入りの型名
横綱の土俵入りには、不知火型と雲竜型がありますが、この中で不知火型は年寄名跡にもある事から四股名に使う事が出来ません。もうひとつの雲竜型については、年寄名跡にはないので、名乗る事は不可能ではないようですが、過去百年間に名乗った力士はいないようです。
不名誉な四股名
また、タブーではありませんが、過去に大相撲で不祥事を起こした力士の四股名も避けられる傾向があります。これは大相撲が規定しているのではなく、単純に縁起でもない事や、人気が出ない事を恐れての措置です。ただ、多くの場合、不祥事を起こすような力士は個性が強く、特徴的な四股名を名乗る事が多いので、単純に四股名が被るような事があまりないだけとも言えます。
面白い四股名
上記のような理由がなければ、四股名は何を名乗っても自由です。現在でも、錣山部屋に将軍という東序二段の力士がいたり、式秀部屋に宇瑠虎という力士がいたり、同じく式秀部屋に冨蘭志壽というフィリピン出身の力士がいますし、立浪部屋には沖縄県出身の浪漫という力士がいたりします。
▼こちらもどうぞ