ロシア軍の大攻勢により、ウクライナ軍が苦戦を強いられています。ウクライナ軍のシルスキー総司令官は、ロシア軍が各地で活発な攻勢を展開し、戦術的成功を収めていることをSNSで発表しました。彼はまた、昨年末以来、ウクライナが戦況で苦しんでいることを認めました。アメリカ政府のウクライナ支援予算の承認を受けても、ウクライナ軍は戦力を回復する前にロシアの攻勢に直面しているようです。
深刻な西部ドネツク州北西部
特に深刻な状況にあるのが、ドネツク州北西部です。シルスキー総司令官は、ロシア軍の攻勢の中でこの地域が最も深刻であり、ウクライナ軍が後退を続けていると述べました。彼は、損耗した部隊を補充し、ロシアの圧力に対抗するために部隊の交代を進めているとも語りました。
ドネツク州チャソフヤルも苦戦
同様に、ドネツク州のチャソフヤル方面も激しい戦闘が続いています。この地域は、ウクライナが保持する主要都市であるクラマトルスクやスラビャンスクを守るための重要な防衛拠点です。ロシア軍がチャソフヤルを制圧すれば、ドネツク州全体の支配が近づくでしょう。ロシア軍は、今年2月のアウディーウカ要塞制圧以来、ドネツク州攻略に全力を注いでいますが、東部のハリコフ州や南部のザボリージャ州では、一定の抵抗に遭っているようです。
ウクライナがロシアを押し返すのは容易ではない
ウクライナ軍は、アメリカ軍の支援と徴兵制の法改正により、戦力を回復し、将来的な反撃の機会をうかがっています。シルスキー司令官が苦戦を認めたのも、このような展望があるからでしょう。しかし、軍事専門家たちは、ウクライナ軍が危機的な状況から脱することはできても、ロシア軍を完全に押し返すことは容易ではないとの見方を示しています。
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