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篤姫の魅力は不滅!大河ドラマが描く[ヒット]の背景

2024年6月2日


篤姫

 

NHK大河ドラマで、女性が主人公の場合、2008年の大河ドラマ『篤姫(あつひめ)』を除いて視聴率が低いです。2015年の大河ドラマ『花燃(はなも)ゆ』については過去最低の視聴率を更新しました。

 

テレビを視聴するkawauso編集長

 

女性を主人公にした大河ドラマの視聴率が低い理由について、政治の表舞台に立っている男性とは異なり、史料などの記録がほとんど残されていないことが挙げられます。ドラマ内容が事実とは違うと指摘する視聴者もいると言われています。大河ドラマ『篤姫』は高視聴率でしたが、実際の出来事と違うことが多いと指摘されています。

 

読み書きができた紫式部(はてな)

 

では女性を主人公にした大河ドラマの中で篤姫の人気があるのはなぜか。この記事では、最初に主演の宮崎あおいと男性キャストについて取り上げます。次に、舞台となった大奥や放送された当時の出来事と人気の関係について考えます。

 

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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理由1:主人公篤姫を演じる宮崎あおいの役作り

 

2008年の大河ドラマ『篤姫』の主演は宮崎あおいでした。子役としてデビューしてから映画で演じるなど評価されてきました。当時史上最年少(22歳1か月)で大河ドラマの主役に抜擢されたことで、放送開始前から話題になりました。篤姫になったように宮崎あおいが完璧な役作りをしたことによって、実際の篤姫に対して注目されるようになったのかもしれません。

 

 

理由2:登場する男性キャストが草食系

 

篤姫は子どもの頃から健康的で丈夫だったという記録が残っています。13代将軍徳川家定(とくがわいえさだ)は正室や側室を相次いで病気で亡くしていることから健康で丈夫な女性を望んでいたと言われています。大河ドラマの篤姫の男勝りで積極的に行動する様子は実際の篤姫と一致します。一方で、篤姫の周りにいる男性についてはどのように描かれているのでしょうか。

 

小松帯刀

 

例えば、小松帯刀(こまつたてわき)役の瑛太(えいた)を例に取り上げます。小松帯刀の青春時代は尚五郎(なおごろう)と名乗っていて頼りない性格という印象を受けますが、傑物・小松帯刀として成長するまでの過程を描いています。

 

徳川家定

 

13代徳川家定については病弱であることは有名です。他の人々の前では「うつけ」のフリをしていますが、篤姫との寝室で碁を指したり、政治について話していたりするとき、聡明さを見せることで魅力的に感じるかもしれません。

 

 

理由3:女の世界大奥がメイン舞台

篤姫

 

大河ドラマ『篤姫』が放送されていた頃、フジテレビのドラマで『大奥』が放送されていました。フジテレビのドラマの影響で大奥が知られるようになり、女性が大奥に興味をもつきっかけになったと考えられます。フジテレビのドラマや大河ドラマで、大奥で女同士による陰湿な感じが出ていたことが、現代の女性に支持された要因として考えられます。

 

 

理由4:幸薄の女性、篤姫を活発で親父ゴロシの魅力的な女性に仕立てた

篤姫

 

大河ドラマ『篤姫』は高視聴率でした。中高年の人々やコアな大河ドラマのファンにも広く受け入れられたと考えられます。具体的には、宮崎あおいの演じる篤姫で好感を持ったシーンでは、積極的に堂々と調所広郷(ずしょひろさと)徳川斉昭(とくがわなりあき)など癖のあるオジさんに発言し、最終的にコロッといかせるシーンがありました。篤姫が親父ゴロシで交渉の天才という側面も宮崎あおいの演じる篤姫の魅力となっています。

 

 

理由5:恋愛・結婚という若い女性の悩みをドラマに取り込んだ

 

篤姫が放送された頃、流行語大賞の1つに婚活という言葉がありました。江戸時代は政略結婚で、恋愛結婚はほとんどありませんでした。大河ドラマ『篤姫』でほとんど有り得ない恋愛をドラマに取り込みました。このことが高視聴率につながったと考えられます。婚活という言葉が使われ始めた頃、当時女性は積極的に結婚のための活動をしなければならない時代になったということを表わしていました。結婚願望のある女性たちにとって、宮崎あおいの演じる篤姫は憧れの女性に見えたのかもしれません。

 

 

幕末ライターオフィス樋口の独り言

三国志ライター オフィス樋口

 

今回は篤姫の人気について取り上げました。人気の理由に時代背景や大河ドラマ以外のドラマの影響など何らかの関連があることが分かりました。最低視聴率の大河ドラマで何年か経って、歴史的背景など見方が変わればドラマの見方も変わるかもしれません。これまでに放送された大河ドラマをもう一度見たいと思います。

 

 

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オフィス樋口

自己紹介:フリーランスで予備校の講師をしています。 歴史が好きで、予備校では主に日本史を指導しています。 センター試験の点数を40点台から80点台に伸ばした実績があります。 好きな歴史人物:徳川慶喜(理由:多趣味であることが共通しているから)

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