プーチン大統領はウクライナに対し和平交渉の条件として、ロシアが一方的に併合し、現在も部分的に占領しているウクライナ東部4州からの軍の撤退を要求しました。これは、6月15日からスイスで開催される平和サミットを意識しての事と考えられます。
ウクライナは四州を蜂起しNATO加盟も断念せよ
プーチン大統領は14日外務省当局者を前にした演説で、ロシア軍の停戦と引き換えに、ウクライナはドネツク、ルハンシク、ヘルソン、ザポリージャの各州から軍を引き揚げ、また北大西洋条約機構(NATO)加盟の断念を求めました。これらは、15日からスイスで開催されるウクライナ「平和サミット」を意識したものとみられます。
悪いのは西側とウクライナとする見苦しいプロパガンダ
スイスサミットはウクライナの国土からロシア軍完全撤退を求めるウクライナの和平案に対する支持拡大が狙いで開催され、ロシアは当然招待されていません。蚊帳の外のプーチン大統領はウクライナの領土割譲とNATO加盟断念をすれば、ロシアはいつでもウクライナから引き揚げるとして、戦争の継続を望んでいるのはウクライナと西側諸国であり、ロシアは停戦の用意があるとアピールしたいのでしょう。泥棒が人の家を俺のだと主張して占拠し、出て行って欲しいなら家を半分寄こせと表明して誰が納得すると言うのでしょうか?そもそも、強気に4州からのウクライナ軍の撤退を求めるプーチン氏ですが、4州の中でロシアが完全に支配している土地はありません。
ウクライナはロシアの完全撤退が条件
プーチン大統領の図々しい提案に対し、ウクライナ政府はロシア軍のウクライナ領土からの完全撤退を求める姿勢を崩していません。領土の割譲などすれば、今度はそこからさらにウクライナ領土に踏み込んでくるのがロシアの常套手段なので賢明な判断でしょう。
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