ゴミ風船などで世界の失笑を買っている北朝鮮が、最近、軍事境界線近くで地雷埋設や道路の補強作業などを進めている事を韓国軍が明らかにしました。また地雷施設では、爆発事故も発生し死傷者も出たとみられるようです。
脱北者団体のビラ撒きに神経過敏か?
韓国軍の分析では、北朝鮮が防衛強化を始めたのは今年4月頃からで、軍事境界線近くに兵力を投入し、地雷設置や道路補強以外にも、戦車の進撃を阻止する構造物を造ったりしているそうです。しかし、これらの動きは急遽始められたものであるようで、地雷の爆発事故が数回起き、死傷者が出ている事から、韓国軍参謀本部は、北朝鮮が軍内部の引き締めを図る目的で無理に作業を進めているとの見方を示しました。
北朝鮮兵士数十人が越境
北朝鮮は防衛強化だけではなく、6月9日に続き18日も北朝鮮軍の兵士数十人が軍事境界線を突破して韓国側に侵入しました。これに対し韓国軍が警告射撃を実施すると北朝鮮兵士は引き返したようです。
北朝鮮が軍事境界線を国境化する意図も
今回の一連の作業について韓国メディアは、金正恩総書記が韓国を「第一の敵」と位置づけ、軍事境界線を「国境化」する動きではないかとの見方を出していますが、韓国軍は現時点で断定は難しいとしました。これまで南北の対話の窓口でもあった軍事境界線ですが、脱北者団体による金体制非難のビラ撒きなどが一定の動揺を北朝鮮に与えた結果、金政権は窓口を閉ざし完全な国境化を目指しても不思議はありません。
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