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どうして石丸伸二候補が二位になれたのか?[SNSを熟知した選挙戦]


国会議事堂

 

東京都知事選は現職の小池百合子氏が292万票を獲得、対抗馬とみなされていた蓮舫候補の128万票を大きく上回って当選しました。しかし、今回の都知事選最大の番狂わせは、166万票を集めて2位になった石丸伸二候補でしょう。どうして無名だった石丸候補が2位に躍り出たのでしょうか?

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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ネット民の性質を熟知

実は龐統は仕事ができすぎて驚く張飛

 

石丸候補はSNSでの支持が高く、同時に熱烈なアンチも抱えています。しかし、SNSを通じた選挙戦は小池百合子氏も蓮舫氏も力を入れていました。それなのにどうして石丸候補のSNSでの支持が拡大したのでしょうか?そこにはネット民の性質を熟知した石丸候補の選挙戦略がありました。

 

 

集合知を重視するネット民を活用

君主論11(モブ)

 

SNSの世界で一番嫌われるのは主語の強い人物です。私がやります。私に任せて下さい。というような主張はSNSの空間では自分だけが目立とうとしている。自分は特別な人間だと勘違いしている。として批判的な視線が注がれるのです。一方、皆さんが頼りです。皆さんの力を貸して下さいという主張はネット民に好意的に受け止められます。SNSは、大勢の人々が力を合わせて物事を解決する集合知の文化なので、非力な私に皆さんの力を貸して下さいとお願いする方が支持を集めやすいのです。今回の石丸候補の主張も、皆さんのお力で私を都知事に引き上げて下さいというものでした。

 

 

マスコミを攻撃する「芸風」

君主論

 

もうひとつ、石丸候補にSNSの支持が集まったのはマスコミへの塩対応です。すでに石原慎太郎前都知事や橋下徹前大阪府知事のように、マスコミのマズい質問、あるいは野暮な質問に対し、厳しく反論するのがカッコイイとする風潮はありました。マスコミが権力として認識され政治家が人気取りのためマスコミにペコペコする風潮を見たネット民が、政治家に失望した結果、マスコミにモノを言う政治家を自分達国民の代弁者だとみなす風潮が出来ているのです。特に近年は、マスコミに価値を認めず、真実はネットの中にあり、マスコミはフェイクと扇動を垂れ流すマスゴミだと揶揄する人が増えた結果。マスコミの言いなりに質問に答えるのではなく、オカシイ質問にはオカシイと批判する石丸候補のような対応が支持されている面があります。

 

 

今後には不安も

韓信

 

都知事選には落選したものの大健闘した石丸候補には、話題性や次の選挙へ向けて、多くの人々が近づいています。SNSでの人気は絶大ですが風化しやすく、一つの失言で逆風になる事も珍しくありません。石丸伸二氏も今後の対応次第では、逆に一瞬にして賞味期限切れを迎えるリスクもあり、政治家として生き残っていくためには、ここからのSNS対応が重要になるでしょう。

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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