セルフレジって、ここ数年でかなり普及しましたよね。特にコロナ禍の時に密や接触を回避する名目で急速に導入が進んだ気がします。しかし海外の統計ではセルフレジよりも有人レジの方が売り上げが伸びているそうです。その理由は何なのでしょうか?
英国のスーパーマーケットBoothsがセルフレジを辞める
全世界的にセルフレジが普及している最中、英国のスーパーマーケットチェーンBoothsが、運営する28店舗のうち26店舗に有人レジを設置しセルフレジを廃止したそうです。同社のマネージングディレクターはインタビューに対し、セルフレジは遅く、信頼性に問題があると長年顧客から言われ続けてきた。私たちは有人レジを通じて高い基準と高いレベルの温かみ、顧客のケアにプライドを置いていると回答しました。また、北米のディスカウントチェーンストアDollar Generalは、2024年3月にセルフレジ縮小を発表し、18000店舗の中で12000店舗においてセルフレジを廃止しています。興味深いのは、いずれの回答も、セルフレジは顧客のエンゲージメントや店舗に対するロイヤリティを下げているとコメントしている点です。
セルフレジで客数が2%以上ダウン
どうして、セルフレジが嫌われているのでしょうか?あるチェーン店は、2023年の11~12月にかけて店舗のレジ全体の60%をセルフレジに変更しました。そして、セルフレジ化した20店舗の2024年上半期の平均売り上げを有人レジ店舗と比較したところ、有人レジ店舗の平均売り上げが前年度比でプラスになっていたのに対し、セルフレジ店舗の平均は前年対比を下回り、有人レジと1.1%の差がついていました。さらに、客数においてはセルフレジ店舗は2%も集客率が落ちていた上に、顧客の買い上げ点数も下がり、明らかに顧客離れが起きていたのです。両社を比較した時、大きく違うのは客数です。セルフレジ化した店舗群は客数が2%以上もダウンしており、明らかに一定の客離れが起きていました。
顧客にメリットがないセルフレジ
セルフレジ、筆者はまず使いません。とても面倒だからです。レジ袋は別に買わないといけませんし、自分でレジ袋を器具にかけて広げて、バーコードに一々商品を通し、品数が多いと袋にちゃんと入るようにしないといけません。過去にレジ打ちの経験がある筆者でもイライラするのですから、レジ打ち経験がない顧客には、セルフレジはただ、面倒くさいだけでしょう。つまり、セルフレジに人気がない理由はお店にとっては、人件費を削減できて便利なだけで、顧客には特にメリットがなく逆に不便でさえあるからです。
顧客に便利なレジを考えて
また、昨今セルフレジを悪用した万引きも増えていて、店員が目を光らせていたりします。こんな思いをしてまで、セルフレジで買い物をしないといけない理由は顧客にはまずないでしょう。セルフレジを開発したメーカーの顧客は企業なので、企業の業務効率化に重点を置いてセルフレジを開発する事でしょうが、そのレジを使うのは顧客なので、客の目線に立ったセルフレジを造らないと、結局、顧客離れに繋がる事になるでしょうね。
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