ウクライナ軍は8月21日、ドネツク州ポクロフスクの戦線でロシア軍の攻撃が繰り返されていると発表しました。それと同時にウクライナ軍もロシア軍に対し損害を与えていると主張しています。
激戦が続くポクロフスク
ウクライナ軍参謀本部の声明によるとポクロフスク戦線では合計で46回の攻撃があり、そのうち44回は撃退に成功したとの事です。また、この戦闘でロシア軍兵士238人が死傷したと報告していますが、ウクライナ側の死傷者数は公表されていません。ロシア軍は越境攻撃を受けてウクライナ東部から5000人以上の兵力をロシア領内に再配置したという分析もありますが、ポクロフスク戦線においては、尚も激しいロシア軍の攻勢が続いているようです。
ウクライナ軍の生命線ポクロフスク
ポクロフスクは東部ドネツク州の主要な防衛と補給拠点であり、こちらをロシア軍に奪われると、ウクライナ軍にとっては大きな痛手となりますが、すでにポクロフスクでは8月19日の段階で住民およそ5万3000人に対し避難命令が出ています。非難の猶予は1~2週間であるようです。
ゼレンスキー大統領防衛を強化
ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシア軍の進撃に備えてポクロフスク地域の部隊を強化していると述べています。さらに大統領は、ロシア西部クルスク州に対する越境攻撃が継続中であり、ウクライナ軍が一部地域を制圧したと発表していますが、具体的な内容は明らかではありません。ゼレンスキー大統領は、ウクライナの同盟国に対し弾薬の供給を予定通り行うように呼び掛けています。二正面作戦を継続中のウクライナにとって、ポクロフスク戦線維持は試練となるでしょう。
▼こちらもどうぞ
ウクライナとロシア、クルスクとドネツク州で集落掌握を[強調]