歴史教育は愛国心を育むための重要な手段であり、国民のアイデンティティを形成する役割を果たしています。そのため、どの国でも自国の過ちや恥ずべき出来事は軽減し、誇るべき偉業は際立たせることが通例です。しかし、これは真実を歪曲し、事実を捻じ曲げ、誇張するためのものではありません。ウクライナを侵略し続けるプーチン政権が、北朝鮮のような自己称賛と捏造に満ちた国定教科書を発行したことは、深刻な問題です。
歴史修正主義:ロシアの主張
ロシアの11年生向けの歴史教科書によると、ウクライナ戦争に関する記述が含まれており、その内容は事実とは異なり、プーチン大統領がウクライナがNATOに加盟しそうになったために侵攻したという説明が記されています。この内容は明らかな歴史修正主義であり、さらにはウクライナへの侵攻を正当化するための虚偽です。
妄想の歴史観:ロシアの主張
さらに、教科書には2022年2月にロシアがウクライナに攻め込まなかった場合、ウクライナはネオナチに支配され、1941年にナチスドイツに攻め込まれた状態に戻っていたとの主張が盛り込まれています。これは明らかな妄想であり、現実とは全く異なる歴史観です。
デマとの決別:ロシアの主張
教科書はさらに、ウクライナの戦争の原因はウクライナ側にあり、ロシアは戦争を終結させるために戦っていると主張しています。また、独立系ジャーナリストや西側諸国のSNS報道はデマであるため信じてはならない、ウクライナの惨状は捏造写真であり、市民はロシア軍によって保護されていると述べています。これは真実とは異なる情報を広め、デマを信じるよう促すものです。
ロシアの危険な道
こうした虚偽の内容がロシアの高校生に教えられることは、その将来に深刻な影響を及ぼす可能性があります。さらに、ロシア軍がウクライナから撤退すれば、これらの歴史教科書の一貫性はどうなるのかも疑問です。このような経緯を辿るならば、プーチン大統領の神格化が進み、北朝鮮のような独裁的な体制へと舵を切る危険性があります。
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