タクシーを使おうとしても、最近では週末でも空車待ちが長くて困ることが増えました。コロナ禍の影響で利用者が減り、タクシードライバーの数も減少しているからです。それが続いている今、タクシーを補う乗客輸送システムとして、ライドシェアを解禁する声が出ています。でも、ライドシェアは安全なのでしょうか?
ライドシェアとは?
ライドシェアは、一般の人が自分の車を使って有料で他の人を乗せるサービスです。TNC型と呼ばれるUberのようなプラットフォームが管理する方式と、PHV型と呼ばれる国が管理する個人タクシーのような方式があります。日本では、このTNC型とPHV型をゴッチャで議論する事が多く、それがライドシェアの議論を難しくしています。
TNC型ライドシェアが禁止されている理由
2023年現在、日本を含めて韓国、台湾、香港、イスラエル、EUの多くの国や地域でTNC型のライドシェアが禁止されています。これは、UberなどのTNC型の自由なライドシェアを規制するためです。一方で、国が管理するPHV型のライドシェアは除外されています。世界的に見ると、国がドライバーを登録するPHV型を認める国は結構あり、逆にTNC型を認める国は少ないみたいです。
日本でライドシェアができない理由
日本では、道路運送法の規定で個人が自家用車を使って有償運送することがほとんど禁止されています。災害時や公共の福祉目的で政府が許可した場合を除いては、一般の人が有償で車を使うことは禁止です。それをやった場合は、白タク行為として罰せられます。このように日本では、乗客を運ぶサービスはとても厳しく規制されているのです。
反対意見の理由
ライドシェアの解禁には反対する声も多くあります。なぜなら、タクシーやハイヤーなどの既存のビジネスを脅かすからです。ですが、それに加えて、タクシードライバーは厳しい基準をクリアしないと仕事につけませんが、ライドシェアのドライバーは素人が多く、安全面でのリスクが高まる可能性があります。実際、海外ではライドシェアに関連した事故や犯罪がタクシーとは比較にならないほど多く発生していて、安さを取るか安全を取るかで大きな問題になっています。
日本で普及しそうなのはPHV型のライドシェア
日本では、Uberのような企業が管理するTNC型のライドシェアは信頼性から難しいかもしれません。外資系が運営するTNC型が日本に参入すると、事故や事件が起きても簡単に会社の過失を認めないからです。一方で国が管理しているPHV型のライドシェアについては、規制をタクシーより少し緩くし、タクシーやハイヤーと棲み分けする事で普及する可能性が高そうです。
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