キングダム
濡須口の戦い




はじめての三国志

menu

執筆者:黒田廉

介子推(かいしすい)とはどんな人?晋の重耳に自らの身を犠牲にして忠誠を尽くす




 

春秋の五覇の一人に数え上げられる晋の重耳(ちょうじ)は、

歳をとってから君主の座に就きます。

その原因は若い時に晋の国が乱れたせいで、国外に逃亡しなくてはなりませんでした。

そのため彼は、晋の国の君主として立つまで、

10年以上も諸国を放浪することになります。

この時彼に付き従って旅をつづけた家臣は多くいますが、

その中で自分の身を犠牲にして晋の文公を支えた

忠義の化身である介子推(かいしすい)を取り上げたいと思います。

 

関連記事:これであなたも知ったかぶり!春秋時代をザックリ紹介!




自らを犠牲にする

 

史記は介子推がいつ頃から彼に従ったか明記しておりません。

しかし晋の文公に付き従って彼を支えたのは間違えありません。

その証拠として、晋の文公が晋の国を出た際に、彼も付き従って晋の国を出ます。

そして重耳と共に各地を放浪する事になりますが、ある時食料が無くなってしまいます。

そこで彼は自分の太ももを切り取って重耳に与えます。

重耳は自らの肉を切り取った介子推に感謝を伝えて、彼の肉を食べたそうです。




自分の功績を誇らない

 

このように介子推は自らを犠牲にして、重耳に仕えます。

その後も長くて辛い放浪生活を続けますが、秦の君主の助けを得てようやく晋の国に帰還することがかないます。

こうして重耳は晋の国の君主として擁立され、晋の文公となります。

その後晋の文公は、自分が放浪の旅を続けていた時に付き従ってくれた家臣たちに

褒美を与えます。

ある家臣は自らの功績を誇らず、自分に多くの過失があったと文公に言います。

しかしこのやり取りを聞いていた介子推は「あいつは自分を謙遜してあんなことを言っているが、

褒美がほしいと意思表示しているのと同じだ」と怒ります。

そして介子推は「こんな卑しい人と一緒にいるのは御免だ」と言って

文公の元を去っていきます。

 

文公から何の報いもない

 

こうして晋の文公は自分と共につらい旅を味わった配下達にねぎらいの意味を込めて、

領地や爵位を与えていきますが、

介子推には一切褒美を与えることはありませんでした。

介子推も自分の事をアピールせず、文公の元を去っていきます。

 

介子推の従者が張り紙を貼る

 

介子推の従者は、介子推が一生懸命文公の為に尽くしてきたのに、

何の褒美も与えない事に激怒し、ある張り紙を貼ります。

その張り紙に書いた内容は「龍は天に上るために五匹の蛇が助けます。

四匹の蛇は龍から報いてもらうことができたが、一匹の蛇は何にももらえず

龍の元を去った。」との内容です。

この張り紙の内容は晋の文公が放浪の旅をしていた時、

五人の家臣が必死に彼を助け、晋の国主になった時、

四人は文公から褒美をもらい満足しますが、

一人(介子推)だけが何ももらえないという意味です。

この内容を知った文公は介子推が籠っている山を彼に与えることにします。

そしてこの山を「介山(かいざん)」と名付け、彼の領地とします。

 

介子推を偲ぶまつりがあった

 

十八史略(じゅうはちしりゃく)と言われる歴史書には、

介子推は文公の元を去って山にこもりますが、

その後文公は介子推が籠った山に火を放ちますが、

文公は介子推が逃げられるように、

山の中にある一本の道には火が燃え広がらないようにします。

この時介子推は山から下山せず、

そのまま一本の木の下で母親と共に焼け死んでおりました。

その後介子推を偲ぶことが風習化され、

清明節(せいめいせつ:旧暦の2月頃~3月後半)の前日には、

中国の人々は家の戸口に柳の枝を指して、介子推の魂を呼び寄せていたそうです。

この風習を寒食節と言います。

この寒食節は今日の中国では行っている人はほとんどいません。

 

三国志ライター黒田廉の独り言

黒田廉

 

春秋五覇の一人に数え上げられる偉大な君主であった晋の文公ですが、

自分に身をもって忠義を尽くしていた人材に何も報いることをしなかったのは、

最大の汚点であると思います。

自分に何も報いなかった文公の悪口を言わず、

晋の文公の元から去った介子推はかなりの人物であったと思われます・

それにしても誰かに言われるまで、

晋の文公は介子推の事を思い出さなかったのでしょうか。

これは一つの事を物語っている証拠であると思います。

名君と言われた文公ですら功績のあった臣下に報いることをしなかったのであれば、

現在の会社などでは自分の手柄をアピールして、

上司に功績を認めさせたほうが昇進につながるのではないでしょうか。

過度なアピールは禁物ですが、

少しくらいはアピールして印象をづけたほうがいいのかもしれませんね

「今回の春秋戦国時代のお話はこれでおしまいにゃ。

次回もまたはじさんでお会いしましょう。

それじゃあまたにゃ~」

 

関連記事:狐偃(こえん)とはどんな人?晋の文公を覇者の地位までのし上げた宿臣

関連記事:劉邦や劉備も手本にした人物 「重耳」 とは?

関連記事:これであなたも知ったかぶり!春秋時代をザックリ紹介!

 

—熱き『キングダム』の原点がココに—

春秋戦国時代バナー



よく読まれている記事

キングダム 40巻

よく読まれている記事:【キングダム好き必見】漫画をより面白く読める!始皇帝と秦帝国の秘密をまとめてみました

兵馬俑 kawauso

 

よく読まれている記事:知らないと損する!始皇帝と大兵馬俑を100倍楽しむための外せないポイント

 

キングダム 政

 

よく読まれてる記事:【衝撃】秦の始皇帝陵は実は完成していなかった!壮大な地下宮殿と兵馬俑の謎

 

兵馬俑

 

よく読まれてる記事:戦術マニア必見!兵馬俑の戦車で2200年前の戦略がわかる!

 

始皇帝

 

よく読まれてる記事:中華統一後の始皇帝は大手企業の社長並みの仕事ぶりだった!?彼が行った統一事業を紹介

 

この記事を書いた人:黒田廉(くろだれん)

 

黒田廉

■自己紹介:

横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。

■歴史人物:

張遼孟嘗君、張作霖など

■何か一言:

今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!

黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

投稿者の記事一覧

横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。
現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。

歴史人物:

張遼、孟嘗君、張作霖など

何か一言:

今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!

関連記事

  1. 趙奢(ちょうしゃ)とはどんな人?趙の三大天最後の一人で政治・軍事…
  2. 白起(はくき)ってどんな人?キングダムでお馴染みの六大将軍
  3. 周公旦(しゅうこうたん)とはどんな人?周王朝の基礎を固めた功臣
  4. 【キングダムネタバレ】ちょ~先読み!桓騎(かんき)李牧(りぼく)…
  5. 三国志ライター黒田レン 孫呉が天下統一できる可能性が2回もあった!?黒田レンの考察
  6. 曹叡 曹叡(そうえい)とはどんな人?曹丕の息子で二代目魏の皇帝
  7. 背水の陣は韓信だけではなかった!項羽が使った悲愴の決意を示した行…
  8. 遊侠の人・郭解の悲しい最後、慕う人が多すぎて無残な最後を迎える

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 幕末極悪な尊攘派志士と正義の新選組
  2. 陸抗

おすすめ記事

  1. 戦国時代の合戦は現地集合!結構アバウトな連絡網、陣触
  2. 【曹操の人心掌握術】身内よりも部下を優先せよ
  3. 【三国志RPG】DRAGON BLADE(ドラゴンブレイド)第2回 ドラゴンブレイドのアプリはやり込むほどに面白い!
  4. キングダム580話最新ネタバレ「最強の瞬間」レビュー記事
  5. 【3000文字でわかる】!禁門の変(蛤御門の変)をすっきり解説
  6. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース16記事【5/8〜5/15】

三國志雑学

“はじめての三国志150万PV" はじめての三国志コミュニティ総合トピック
“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

【人生相談・お悩み募集】あなたの悩みをズバッと解決 【科学面や発明品から知る三国志】三国時代の発明品ってどんなものがあったの? 劉備の若妻孫尚香はとんでもない爆弾娘だった理由とは? 東方明珠のへなちょこ洛陽旅行記 その1 【三国志の原点】董卓を超えた暴虐者・梁冀と宦官の争いが後漢末の群雄割拠の原因だった? 【将苑】諸葛亮の兵法-勝つ組織と負ける組織の違いとは 【春秋戦国時代】秦が15年で滅んだ6つの理由を分かりやすく解説! 三国大戦スマッシュ!(さんすま)とはどんなアプリゲーム?

おすすめ記事

  1. 【これは悲しすぎる】今や忘れさられた袁術の墓
  2. 【結構苦労が多いんです】三国志時代の転職事情が想像以上に複雑だった
  3. 朝まで三国志2017 三国志の最強軍師は誰だ! 第15部 年を取った司馬懿
  4. キングダムの羌瘣(きょうかい)は実在したの?飛信隊の美女にはモデルが存在した!
  5. 呂布VS袁術、東西嘘合戦、勝利するのはどっちだ!
  6. 曹沖(そうちゅう)とはどんな人?曹操が最も愛した幻の皇帝
  7. 勝海舟と日本海軍、近代日本を切り開いた驚異のプロジェクト
  8. 【5分で分かるビジネス三国志】三言で田嬰(でんえい)を動かした男

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“邪馬台国"

“三国志人物事典"

PAGE TOP