【シミルボン】三国志の裏側:使い捨てられる兵士はどこからやってきたのか?




シミルボン

 

※こちらの記事は「シミルボン」専用オリジナルコンテンツです。

 

陸遜 兵士

 

三国志に欠かす事の出来ない要素と言えば、武勇無双の豪傑、神算鬼謀の軍師

それよりなにより、全く目立つ事なく、黙々と戦う兵卒ではないでしょうか?

三国志を構成する重要な要素である兵卒、彼等はどこからやってきたのでしょう。




武帝の拡張主義が貧富の格差拡大を生み出した。

張良㈭ 広武山決戦編02 劉邦

 

三国志の時代の下地は、それ以前の漢の時代にすでに用意されていました。

すでに前漢の7代皇帝、武帝(ぶてい)の時代に騎馬民族、匈奴(きょうど)との

度重なる戦いが起き、漢の領土は大きく拡張されますが、軍事費は増大し、

劉邦の時代からコツコツと蓄えた富を使い尽くしていました。

 

困った武帝は、経済官僚の意見を入れて、塩と鉄を国家が一括して買い取り、

公定価格で売買する専売制を導入します。

 

それにより、漢の国庫は一気に潤いますが、国から委託を受けた商人の中には

意図的に、塩を高値で消費者に売りつけたり鉄製品を粗製濫造して

農民から暴利を得るなど腐敗が目につくようになります。




世界最古の経済論争、塩鉄論が巻き起こるも風潮は変わらず

 

一方で儒教を信奉する知識人は、経済に国家が介入する事に反対し、

紀元前81年、推進派の桑弘羊(そうこうよう)と激しく論争しました。

これは、世界最古の経済論争であり、この時の一部始終を記録した

塩鉄論という書物も出ています。

 

論争は儒教徒の知識人が終始リードしていましたが、

さりとて、知識人には、塩鉄の専売に対抗する経済プランは無く

酒の専売制が廃止されただけで、塩鉄の専売は続いていきます。

 

富の偏在が貧困を産み、武帝は酷吏を使って取り立てを厳しくする

疫病 村02b

 

このような風潮により、各地には塩と鉄の利益で巨万の富を築く、

大商人が出る一方で、一度の不作で税金が払えなくなり処罰を恐れて、

土地を放り出し、山賊になったり、大土地所有者になった豪族に匿われ

私有民になっていく農民が急増しました。

 

私有民が豪族に搾取され、どんな悲惨な暮らしを送っていたかを

如実に示す逸話が、崔寔(さいしょく)の「政論」にあります。

 

豪族は巨万の富を蓄え、大名のように広い土地を持ち、賄賂で役人を買収して 国の政治を動かし、ごろつきを養って民をおどしつけ、罪なき人々を殺すなど 横暴の限りを尽くしている・・・・・・だから普通の農民はほんの僅かの土地もなく 親子ともども首をうなだれ小さくなって奴隷のように豪族に仕え、妻子ともども これに使役されている。 豪族が贅沢な毎日を送っているのに対して、貧乏人はいつまでたっても 奴隷のようなみじめな暮らししかできず、衣食にも事欠く有様である。 一生働き通しても、死んだ時に葬式さえ出せない、ちょっとした不作の年には 家族はちりぢりになり妻子を売ったりしなければならない。 まったく農民の生活は、なんのために生きているのかと言いたいほど、 痛々しいものである

出典元:中国古代の貨幣

 

さて、税収の低下に対して武帝は、法律至上主義の酷吏という官僚を使い、

厳しく税を取り立てたので、困窮する農民は増大し、かえって治安は

悪化する結果になります。

 

二極化する人民、公民と私有民

 

武帝の時代以後、行き過ぎた酷吏を止めて、税を軽くするなどの措置が取られ

貧民の救済が行われますが、それでも各地の豪族の荘園に逃れて、

私民となる人々の流れは止める事が出来ませんでした。

 

こうして、前漢の終わり頃には、国家の戸籍に籍を持つ公民と、

逃げてしまって豪族の荘園で食うや食わずの搾取を受ける私有民へと、

人民は二極化していくのです。

 

シミルボン

 

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※本稿はシミルボンに掲載された記事をはじめての三国志用に再編集したものです




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