キングダム
はじめての漢王朝




はじめての三国志

menu

執筆者:黒田廉

迷信を利用して統治を行った魏の西門豹(せいもんひょう)に迫る!




photo credit: Tattooed Hippy Sunset over Drax via photopin (license)

 

春秋時代が終わり、戦国時代へと突入するとさまざまな人材が出現します。

戦国時代初期の覇者は魏の国でした。

魏の君主である文侯(ぶんこう)は様々な人材を登用して魏の国を拡大していきます。

この時西門豹(せいもんひょう)という人物が文侯に登用されて、

その統治の仕方が各国の評判になっておりました。

彼が行った評判の高い統治方法とは一体どのようなものだったのでしょうか。

 

キングダムファン向け:キングダムに関する全記事一覧

関連記事:キングダムファンなら絶対読むべき!三国志も面白い!




民衆の苦情を聞く

 

西門豹は魏の文侯に仕えていた人物で、鄴(ぎょう)の県令として任命されます。

当時の鄴は趙(ちょう)・斉(せい)・衛(えい)の三国と境を接する重要な都市でした。

この都市を任された西門豹はまずこの地に住んでいる民衆からアンケートを取ることから始めます。

彼が行ったアンケートの内容は「今一番改善してほしいこと」です。

このアンケートには多くの民衆から改善してほしいことが書いてありましたが、

その中で一番多くの改善意見があったのは「河の神様へ娘を差し出さなければならない事」と

書いてありました。

西門豹は改善してほしいことにあった内容がよくわからなかったため住民の代表である

長老を呼び説明を促します。

すると長老は「河の神様へ娘を毎年差し出さなければならず、

他にも民衆から多くの金を持って行ってしまいます。

そのため鄴に住む民衆は皆貧乏で貧しい暮らしを強いられております。

この話を聞いた西門豹は長老へ「わかった。取り敢えずこの儀式が始める頃になったら

知らせてくれ」と伝えておきます。

長老は「かしこまりました」と述べて去っていきます。




儀式当日

 

西門豹は長老から「儀式の日がやってきました」と知らせが届きます。

この知らせを聞いた彼は儀式が行われる河へ役人と共に向かいます。

すると河には鄴の長老やこの地で儀式を行う巫女、儀式の主催者である三老、

豪族などがおり、多くの民衆達も儀式の見物人として駆けつけておりました。

彼はこの儀式を主催している老婆の巫女へ

「河の神様を呼ぶのであろう。呼んできてはくれないだろうか」と老婆の巫女へお願いします。

すると老婆は帳が張られている所へ行き、弟子の巫女を一人連れてきます。

西門豹は弟子巫女を見るとガックシして「おいおい。この娘のどこが美人なんじゃ。

今からあんたが河の神様の所へ行って可愛い娘を連れてくるから

しばし待たれよと伝えに行ってくれ」と言って老婆の巫女を河の中へ放り込むように役人へ指示。

老婆は抗いますが、役人達は黙ってこの老婆の巫女を河の中へぶち込みます。

 

次々と河へ使者を出す

 

西門豹は老婆が中々帰ってこないので老婆の弟子の巫女から一人選んで

「次はお前が伝えに行ってくれ」と言って河へ放り込みます。

しかしこの弟子も帰ってくることはありませんでした。

そこで彼はもうひとりの弟子を河の中へぶち込んでしまいます。

こうして彼は次々と河の中へ弟子を放り込んだ後、弟子が一人も帰ってこないので

老婆の巫女と一緒にこの儀式を主催していた三老達へ向かって

「女じゃダメなんだろう。お前たちが次にいけ」と言って三老達を河へぶち込みます。

もちろんこの老人達も河から帰ってくることはなく西門豹は次第にイライラしてきました。

そして豪族へ向かって「次はお前たちへいってもらおうか」と鋭い語気で伝えます。

すると豪族はビビってしまい、地面に頭を幾度も打ち付けて「助けてください」と述べます。

そのため彼は「わかったもう少しだけ待ってやろう」と言って彼らを助けます。

何時間待っても河へ投げ込んだ人達が帰って来ないため西門豹は民衆達へ

「もう疲れた。これでしまいじゃ。皆の衆はかえって良いぞ」と言って民衆達や豪族達を

返すことにします。

そしてこの様子を見ていた人達は二度と鄴で河の神様へ娘を差し出す行為をしませんでした。

 

戦国史ライター黒田レンの独り言

 

西門豹は迷信を使ってあくどい事を行っていた人々を一掃後、

住民達を使って用水路の工事を行わせます。

この結果農地は肥えて作物が育っていくようになり鄴の地は栄えていくことになります。

三国志曹操のように邪教や迷信の類を破壊して統治することも必要ですが、

迷信を逆手にとって統治していくやり方も場合によっては、必要であることをご紹介しました。

 

参考文献 史記 司馬遷 奥平卓・久米旺生訳など

 

 

キングダムファン向け:キングダムに関する全記事一覧

関連記事:鬼畜なのは桓騎だけではない!残虐性を兼ね備えた歴史上の人物3選

関連記事:【キングダム】桓騎の死に方を史実を元に3つネタバレ予想

 

 

—熱き『キングダム』の原点がココに—

春秋戦国時代バナー




黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

投稿者の記事一覧

横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。
現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。

歴史人物:

張遼、孟嘗君、張作霖など

何か一言:

今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!

関連記事

  1. 孫呉(孫権黄蓋陸孫周瑜周泰)  【素朴な疑問】呉には何で五虎将軍や五大将軍がいないの?
  2. 蜀の劉備 【魏の陣営・趙戩と傅幹の討論】劉備は益州を攻略できるの?
  3. 【キングダム】李牧(りぼく)とはどんな人?趙国最後の守護神・三大…
  4. 九州制覇へ向けて驀進するぜ!島津家棟梁・島津義久の九州制覇戦
  5. なぜ司馬遷は腐刑を受けることになったの?驚きの理由とは!?
  6. 顔良を討ち取る関羽 意外と義兄弟と離れ離れの時期が長かった関雲長のぼっち履歴をご紹介…
  7. 馬場信春(ばばのぶはる)とはどんな人?鬼と呼ばれた武田四名臣の一…
  8. 呉の孫権 孫権は何であれほど合肥城を狙い続けたの?理由をわかりやすく解説(…

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 余生をゆっくり過ごす晩年期の徳川慶喜
  2. 孟嘗君
  3. 司馬昭
  4. 孔明 東南の風
  5. 対立する西郷隆盛と大久保利通

おすすめ記事

  1. 【マイナー武将列伝】賈詡は有名だけどご主人の張繍って誰?
  2. 司馬懿と諸葛孔明の文通は心理戦の一端だったの? 孔明 vs 司馬懿
  3. 週刊ビジネス三国志vo1サービスは出し惜しみするな
  4. 晋にも五虎将軍が存在した?魏の五将軍に匹敵する晋の名将を紹介 張コウ 張郃
  5. 【三国夢幻演義 龍の少年】深いい解説その3「疎開の旅」 三国夢幻演義バナー 龍の少年
  6. 曹休(そうきゅう)ってどんな人?一回の敗北で、後世の評価がガタ落ちした魏の武将 曹休

三國志雑学

  1. 丁奉(ていほう)
  2. 孔明 劉備の剣とハンコ
“はじめての三国志150万PV" はじめての三国志コミュニティ総合トピック
“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 関羽 神様
  2. 泣く子も張遼
  3. オリンピックを誘致する田畑政治 いだてん

おすすめ記事

kataru 陳寿が語る孫権像 【if三国志】劉備がもし孫権と同盟しなかったら三国志はどうなったの? 郭嘉を推薦する荀彧 試験に出ます!九品官人法(きゅうひんかんじんほう)の理想と弊害 諸葛亮孔明の軍事能力は実際に優れていたの?後半 【新サービス】はじめての三国志メモリーズを始めました 読者の声バナー(はじめての三国志) 読者の声(2018年11月29日〜12月4日) 東京お台場は江川英龍が築いた連携砲台だった! 周倉と裴元紹 『三国志演義』に登場する周倉は実は実在していた!麦城村に周倉の墓も

はじさん企画

“if三国志" “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“水滸伝"

“三国志人物事典"

PAGE TOP