いきなり質問ですが皆様はアニメをよく見ますか。
レンは歴史とアニメが大好きで色々なアニメをちょくちょく見る方です
(最近は記事を掲載するので精一杯で見る暇がありませんが・・・・・。)
なぜいきなりアニメの話をしたのか。
それは三国志によく出てくるキーワード「仁」や「義」を分かりやすく、
はじめての三国志の皆様に理解していただきたいと思ったからです。
え!?三国志に出てくる「仁」や「義」ってアニメ見ても分かんなくない。
と思う方がいらっしゃるかもしれません。
そんなことはないのです。
超有名なアニメ・劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」を見れば、
仁と義が分かりやすく理解することができるのです。
関連記事:関羽と張遼の「交流」をピックアップ!三国志演義のサイドストーリーに迫る!前篇
この記事の目次
そもそも劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」ってどんなアニメなの!?
「仁」と「義」を知ることのできる劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」って、
どんなアニメなのでしょうか。
名前を見る限り子供向けのアニメっぽい雰囲気を醸し出していますが、
タイトルに騙されてはなりません。
ここでは劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」のストーリーをざっくりとご紹介をしますが、
ネタバレも含みますので
「魔法少女まどか☆マギカ」をこの夏見ようと思っている方はご注意ください。
劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」の主人公は二人います。
一人目は自分の大切な人達を守りたいと願い魔法少女になって魔女と戦う鹿目まどか。
二人目は唯一の友人・まどかを救いたいと願って魔法少女の契約を交わし、
魔女と戦うことになった暁美ほむら。
このふたりの主人公が物語を進めていくことになるのですが、
劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」は三部作となっております。
まず【前編】始まりの物語はまどかを主人公に据えて話が進んでいくことになります。
まどかは巴マミ・暁美ほむらと出会い魔法少女に興味を持ち始めますが、
巴マミや美樹さやか、佐倉杏子達が抱える苦悩や葛藤などを知ることに。
まどかは魔法少女達の苦悩や葛藤を知って魔法少女に対しての興味を失ってしまいます。
だがネコに似た生物キュゥべえはまどかを魔法少女にさせるべく色々な言葉を用いて、
まどかに魔法少女になるよう促すのでした。
前編では他にも思春期を迎えた少女達が、
一度は抱える悩みを根底に据えながらストーリーが展開されています。
【後編】永遠の物語ではまどかを主人公に据えつつも、
暁美ほむらの視点で物語が進んでいくことになり、
ほむらとまどかがどのようにして出会い友人関係を築いていった様子を描きながら、
どうしてほむらが魔法少女となって魔女と戦うことになったのか。
上記の理由を解き明かしつつ物語は進んでいきます。
そして主人公・まどかは自らの願いである自分の近しい大切な人々を救うためには、
一体どうすればいいのか他の魔法少女達を見て思い悩んだ結果、
魔法少女となる覚悟を決めて最強の魔女と戦うことに。
まどかは自らの願いを叶えるため魔法少女として契約を結ぶことになりますが、
まどかの願いはとんでもなく大き願いでした。
さてまどかの願いとは一体どのような物なのか。
ここを説明してしまえば「魔法少女まどか☆マギカ」のネタバレになってしまうので、
はじめての三国志の読者の皆様が自ら「魔法少女まどか☆マギカ」を見ていただければ
と思います。
そして最後の【新編】反逆の物語では暁美ほむらが主人公となっております。
ほむらは唯一の友人である鹿目まどかを救うための行動を開始。
ほむらは鹿目まどかを救うために行動を起こしていくのですが、
とんでもない事件が発生することになるのです。
それは一体なんだったのか。
そしてほむらはまどかを救うことに成功したのか。
最後はほむらの行動の結果を見て視聴者は、
涙腺が崩壊するほどの感動的なラストを迎えることになるでしょう。
それぞれ大切な何かを守る物語・劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」のストーリーを
ざっくりとご紹介をさせていただきました。
だがここまで読んだはじめての三国志の読者には、
一体どの辺がこの劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」と
今回のテーマとなる「仁」と「義」をわかりやすく理解できるのか、
不思議に思っていることでしょう。
レンがただ自分の好きなアニメのストーリを紹介したかっただけではないのか
と勘ぐる読者も多いでしょう。
そんなことありません。
劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」を見ることで「仁」と「義」がわかるんです。
しかし「仁」と「義」を説明しなければ先に進むことができないので、
次に「仁」と「義」の言葉の意味についてご紹介しましょう。
「仁」と「義」とは
秦王政や李信が活躍したキングダムの時代や仁者・劉備や義将・関羽などが、
登場する三国志などに出てくるキーワード「仁・義」。
ここでは「仁」と「義」の二つの言葉にはどのような意味があるのか、
ご説明したいと思います。
まずは「仁」からご説明しましょう。
「仁」とは孔子十哲の一人である顔淵(がんえん)は
「仁」を「差別愛」と述べており全人類を愛することではないとしております。
仁は愛するべき人に優先順位をつけており1親兄弟→2一族→3他人というふうに
自分を中心にして同心円上に広がっていく内なる愛です。
仁が自分を中心にした同心円上に広がっている内なる愛ならば、
義はいったいどのような意味があるのでしょうか。
義は仁とは正反対で、
他人を中心に据え信用と信頼を持った関係性を気づいた絆を大事し、
外に向かっていく愛です。
このように仁は内なる者(親兄弟を最優先)に愛し、
義は外なる者(他人を最優先)に愛することをさす言葉であることが
お分かりいただけたと思います。
そして「仁」と「義」は劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」の二人の主人公に対して、
当てはめることによって非常にわかりやすくなるのです。
【奇想天外な夢の共演が実現 はじめての架空戦記】
鹿目まどかは「仁」の人だった!?
さて「仁」と「義」についての説明を上記でさせていただきました。
ここからは劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」の鹿目まどかと暁美ほむらが、
仁と義の言葉とどのようにして結びつくのかをご紹介しましょう。
まずは鹿目まどかと仁についてです。
まどかは仁の定義である1親兄弟→2一族→3他人(友人や魔法少女)の順に外側へ
向かっていく人間関係を大切にしております。
鹿目まどかが魔法少女になるきっかけとなったのは、
「自分の大切な人達を守りたい」と願ったからです。
まどかの行動原理である「自分の大切な人達を守りたい」は、
上記で説明した「仁」の意味に通じるのではないのでしょうか。
ここでもう一度復習ですが「仁」は、
自分の同心円上にいる大切な人を守る事を最優先にする行動原理であり、
内なる者(親兄弟を最優先)に愛する事です。
そしてこの行動原理とまどかの魔法少女となったきっかけを照らし合わせると、
合致していることがわかると思います。
このように考えると鹿目まどかこそ仁の人と言え、
三国志演義の中で描かれている劉備の行動原理は鹿目まどかを通して、
理解することができるのではないのでしょうか。
そして「義」はここまで読んでいただいた読者の皆様には、
お分かりになっていると思いますが、
暁美ほむらこそ義の人として描かれているといえるでしょう。
「義」の人・暁美ほむら
義は他人を最優先に愛することです。
そして鹿目まどかが仁の人であるならば義の人は暁美ほむらと言えるでしょう。
その理由を述べる前に暁美ほむらがどうして魔法少女になったのか再度おさらいです。
暁美ほむらは二つの理由から魔法少女なります。
一つ目は引っ込み思案で内気な性格のほむらへ、
唯一親しく話しかけてくれたまどかへ恩を感じます。
そしてほむらは恩人であり親しく話しかけてくれた友人・鹿目まどかを助けるようと
考えたため魔法少女になることを決意。
そして二つ目は鹿目まどかが魔法少女になって不幸な人生を送ることを防ぐことです。
なぜ魔法少女となることが不幸となるのか。
それはまどかが魔法少女の契約を交わさなければ、
命を落とすような危険な戦いを繰り広げることもなく
友人・家族と幸せな生活が過ごせるからです。
(まどかはこの願いを劇中でほむらに託したこともほむらが魔法少女になったきっかけです)
この二つの理由は義の定義にぴったりと当てはまりませんか。
上記でレンは義=外なる者(他人を最優先)に愛することを指す言葉と説明しました。
そしてほむらが魔法少女となった行動原理と義の定義を比較すればピタリと合致し、
ほむらを義の人と言えるでしょう。
しかしほむらは三国志の義の人・関羽とは決定的に違う部分もあります。
三国志の義人・関羽の義とは・・・・
三国志の義将・関羽と劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」の主人公・暁美ほむらの
違いとは一体何なのでしょうか。
暁美ほむらと関羽の義の違いを比較する前に関羽の義とは一体何なのか説明しましょう。
関羽は義兄弟となった劉備・張飛を守る事を自分の行動原理としております。
しかし関羽は二人を守ることを行動原理としているだけではなく、
自分に多大な恩を施し信頼を寄せてくれた曹操や張遼などに対しても、
義を用いて報いております。
一例として赤壁の戦いで敗北した時の曹操と関羽のエピソードを紹介しましょう。
曹操は赤壁の戦いで敗北し命からがら撤退を開始。
劉備軍は関羽へ曹操追撃の命令を下すことにします。
関羽は曹操軍が通過するであろう場所に先回りして、
撤退する曹操軍へ攻撃を仕掛けるために布陣しておりました。
関羽の読み通り曹操軍はボロボロの姿で関羽軍の前にやってきます。
曹操はこのボロボロの軍を率いて撤退を防ぐために出現した関羽へ命乞いをして、
道を開けてもらおうと考えます。
そして曹操は関羽の前で昔施した恩を説明した後命を助けてくれるように懇願。
関羽は曹操からの恩義については官渡の戦いで顔良を討ち取った事を説明するも、
ボロボロになった曹操軍と曹操の必死の命乞いの姿を見て、
曹操軍のために道を開けて助けることにします。
こうして曹操は関羽の義によって命からが本拠地へ撤退することができました。
このように関羽は自分に信頼を寄せてくれた人物や恩を施してくれた人物に対しては、
敵であろうと救う行動に出ます。
この関羽の行動原理も義と言えるでしょう。
上記では関羽の義を説明しましたが、
ここからほむらと関羽の義の違いを説明していきたいと思います。
三国志の義人・関羽とほむらの義の違いとは
ほむらの行動原理であった義と関羽の義の違いをここからは説明しましょう。
暁美ほむらの義と関羽の義の決定的な違いは一つです。
関羽は自分に信頼を寄せてくる人物や恩を施した人物に対して、
敵であろうが味方であろうが義もって助けております。
しかし暁美ほむらは同じ魔法少女(鹿目まどか以外)に義を用いて、
助けることをしませんでした。
それなぜか。
ほむらは唯一信頼を寄せた友人がまどかだけであったため、
まどかを助けることだけに行動原理を定めて行動しております。
そのため暁美ほむらは関羽のように信頼を寄せてくる人物が、
まどかしか居なかったためまどかだけを助けることに注力して行動しております。
暁美ほむらの行動原理が極端すぎて、
気持ち悪いや重すぎて無理、
ほむらの行動の意味が分かんない、
三国志と「魔法少女まどか☆マギカ」などの意見が出るかもしれませんが、
ほむらの行動原理は「義」の定義に当てはまっており(狭義においてですが・・・・)、
「義」の定義に当てはまっているほむらの視点で、
劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」を見てみるとわかりやすいと思われます。
このように劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」の主人公・鹿目まどかの行動原理を「仁」と
置き換え、暁美ほむらの行動原理を「義」に置き換えることで、
キングダムの時代や三国志の時代によく出てくる言葉である「仁」と「義」が、
わかりやすくなるのではないのでしょうか。
三国志ライター黒田レンの独り言
今の人気アニメはじっくりと見る事で
キャラクターや背景などをより深く知ると結構面白いです。
その理由はアニメをしっかりと見て自分の中で解釈する事で、
意外に歴史に通じる部分があるアニメが結構いっぱいあるのです。
今回はレンが好きな劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」の主人公・鹿目まどかと
暁美ほむらがそれぞれ「仁」と「義」に当てはめることができるのではないかと考え、
三国志とは全然関係ないアニメで「仁」と「義」を理解しやすいようにまとめてみました。
アニメの解釈は人それぞれであり、
黒田レンかなり強引に三国志の世界とアニメをこじつけたなと言われるかもしれません。
しかし「仁」と「義」の言葉の意味を知ってから、
劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」を見ると
まどかとほむらが「仁」と「義」の言葉に当てはまった行動をしていることがわかります。
はじめての三国志の読者もこの夏休みを利用して、
劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」を鑑賞して黒田レンが言っていることが正しいのか、
確かめて見てみてはいかがでしょうか。
参考 中公新書 三国志 渡邉義浩著など
画像引用元:劇場版「魔法少女まどか☆マギカ」
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