ログイン | 無料ユーザー登録


呂布特集
三国志の死因


はじめての三国志

menu

西郷どん

島津斉彬の遺言に学ぶ相続トラブルを回避する方法




島津斉彬

 

今回は島津斉彬(しまづ なりあきら)の遺言から相続トラブルを回避する方法について学びます。

相続トラブルは現代だけでなく、日本史において繰り返されてきました。

現代では相続と言えば土地や現金などの財産のことを指しますが、

皆さんが日本史の授業で学習した内容には財産だけでなく後継者としての争いも含まれます。

この記事では、島津斉彬が相続トラブルを回避する方法を考えるきっかけになった

お由羅騒動(ゆらそうどう)」について取り上げます。

次に実際に島津斉彬が書いた遺言書について紹介し、斉彬の狙いについて考えます。

島津斉彬と同じころに、幕政改革に加わっていた水戸藩の徳川斉昭(とくがわ なりあき)がいます。

徳川斉昭の水戸藩は斉彬の薩摩藩と異なり、お家騒動で多くの人材を失います。

水戸藩の騒動について取り上げ、最後に薩摩藩と水戸藩について比較します。

 

西郷どん全記事一覧はこちら

関連記事:島津斉彬はルイヴィトンを愛用した最初の日本人?

関連記事:島津斉彬は幕末の天才藩主だった3つの理由

 





 

 

大勢の犠牲者を出したお由羅騒動

桜島とお由羅騒動

 

10代目の薩摩藩主島津斉興(しまづ なりおき)には正室の弥姫と側室のお由羅がいました。

正室弥姫の子どもは斉彬で、側室お由羅の子どもは久光がそれぞれいました。

正室と側室がわが子を藩主にと対立するようになりました。

10代斉興の後継者争いについて、

斉彬派には老中の阿部正弘(あべ まさひろ)や宇和島藩主の伊達宗城(だて むねなり)など有力藩主がいました。

一方、久光派には薩摩藩で財政再建をしていた調所広郷がいました。

調所広郷が財政再建のためにしていた琉球での密貿易が発覚し、その責任を取って服毒自殺をします。

調所広郷の自殺だけでなく、斉彬の子が13人いましたが、

そのうち11人が幼くして死亡していて呪詛人形があったことも発覚しました。

お由羅を暗殺しようとする計画も出ましたが、露見し関わった藩士が処分されました。

この一連の騒動をお家騒動と言います。

お由羅騒動の結果、斉彬派の支持勢力が拡大し、

13代目将軍徳川家慶(とくがわ いえよし)から島津斉興は隠居するように言い渡され、

11代目を斉彬に譲ることになりました。

 

 

島津斉彬の遺言書を見てみよう

島津斉彬

 

島津斉彬が藩主になると、藩政改革と殖産興業に取り組んだという印象を受けると思いますが、

お由羅騒動を二度と起こさないための対策を講じます。

ここでは、島津斉彬の遺言書から後継者争いを防ぐための方法について取り上げます。

斉彬が藩主になった頃、子どもの哲丸が幼少でした。

争いを起こさないために次のようなことを遺言書に残します。

島津久光の子・忠義を後継者とし、久光を国父として後見人とすることを決めます。

また、斉彬の娘を忠義の正室に、哲丸を養子にすることを決め、

後に対立が起こらないようにしました。

 

愛と勇気で時代を切り開いた西郷どんを100倍楽しむ
西郷どん

 

私利私欲より藩の団結を望んだ斉彬

島津斉彬

 

島津斉彬は藩主になったとき、後継者争いで久光派だった藩士の処分を行いませんでした。

斉彬派で藩主が斉興のときに処分された藩士の処分を解かなかったことも有名です。

なぜ処分を解かなかったのか気になると思います。

1つ目は、久光派の藩士を処分するとお由羅騒動が再び起こり、

薩摩藩が取り潰しになる恐れがあるため、騒動を起こさないようにしたと考えられます。

2つ目は、欧米列強が日本に接近していたことから薩摩藩が団結して

欧米に立ち向かおうとしていたと考えられます。

 

 

壮絶お家騒動で崩壊した水戸藩

井伊直弼と桜田門外の変

 

徳川斉昭は9代目水戸藩主になると、藩政改革を行います。

藩校弘道館を設立して、下士層から広く人材を登用しました。

後に幕末の尊王攘夷運動で有名になる藤田東湖(ふじた とうこ)会沢正志斎(あいざわ せいしさい)武田耕雲斎(たけだ こううんさい)を登用し、

藩政改革を行います。

藩政改革を行った頃から、保守派の諸生党と改革派の天狗党の対立が起こります。

この対立は藩内で起こりましたが、藩主の斉昭は抑えられなくなりました。

脱藩した水戸藩士が大老井伊直弼(いい なおすけ)を暗殺した桜田門外の変を起こします。

水戸藩士と長州藩が尊王攘夷運動で連携して筑波山で挙兵し、江戸幕府と戦いました。

この事件を天狗党の乱と言います。

諸生党と天狗党の対立が藩校弘道館において抗争となります。

結果、諸生党は新政府軍と天狗党に追撃され、壊滅しました。

この事件を弘道館戦争といいます。

 

薩摩藩と水戸藩を通して、円満な相続をするために

 

今回は薩摩藩と水戸藩を比較する形で相続トラブルと回避する方法について取り上げました。

薩摩藩の場合、島津斉彬自身がお由羅騒動で人材を失ったのを見て、

今後このような騒動が起こらないように慎重に検討したと考えられます。

慎重に考えた結果が斉彬の遺書に表れていると言えます。

一方で、水戸藩の徳川斉昭の場合、

藩政改革で広く人材を登用したことや水戸学の影響で藩主の抑えられなくなった可能性があります。

安政の大獄で蟄居謹慎処分を受けたことも影響として出ているかもしれません。

薩摩藩と水戸藩は幕末の藩政改革で台頭しましたが、

円満に相続ができたかどうかは危機管理が十分だったかどうか気になるところです。

危機管理の視点で幕末の藩の情勢を見ることができればと思います。

 

西郷どん全記事一覧はこちら

関連記事:島津斉彬はイギリスをどう思ってた?島津斉彬の功績に迫る!

関連記事:島津豊久と島津斉彬はどんな関係?豊久と斉彬の共通点も紹介

 

激動の幕末維新を分かりやすく解説「はじめての幕末

 

オフィス樋口

オフィス樋口

投稿者の記事一覧

自己紹介:フリーランスで予備校の講師をしています。
歴史が好きで、予備校では主に日本史を指導しています。
センター試験の点数を40点台から80点台に伸ばした実績があります。

好きな歴史人物:徳川慶喜(理由:多趣味であることが共通しているから)

関連記事

  1. 西郷隆盛 西郷隆盛は子供の頃、剣士になりたかったって本当?
  2. 島津豊久と島津斉彬はどんな関係?豊久と斉彬の共通点も紹介
  3. 篤姫 篤姫が日本で初めてミシンを使った?ミシンが日本に導入された経緯
  4. 幕末軍服姿の西郷どん 西郷隆盛 西郷星と火星大接近!西郷どんが141年ぶりに帰って来た?
  5. 公家って何?何をした人たちなの?
  6. 徳川慶喜(幕末) 徳川慶喜は「家康の再来」と言われる程すごい人だったの!?
  7. 井伊直弼とは何者?英雄・冷酷な独裁者?
  8. 井伊直弼の子孫は幕末をどう生き延びたのか?

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 魏の皇帝になった曹丕
  2. 皇帝になった徳川慶喜
  3. 魏から蜀に下る姜維
  4. 典韋にボコボコにされる成廉
  5. 織田信長

おすすめ記事

  1. 司馬懿はよく考えると主人公レベルにかっこいい!?孔明との戦い「以外」の功績だけを並べて見てみましょう! 孔明と司馬懿
  2. 【将苑】諸葛亮の兵法に学ぶ熟年離婚を防ぐ法
  3. 木牛流馬って何?孔明の発明で輸送問題が解消し北伐で大活躍? 木牛流馬
  4. 【漢数字】意外と知らない?漢数字のあれこれ 三国志大学で勉強する劉備
  5. 【シミルボン】おのれ曹丕!縁談をぶち壊され大騒動を起こした丁儀 残忍な曹丕
  6. 日本の外交官も参考にすべき?三国志の外交交渉能力ベスト10 法正と張松

三國志雑学

  1. 降参する姜維
  2. 于禁
  3. 官渡の戦い 曹操 勝利
  4. アハルテケ


“はじめての三国志コメント機能" “はじめての三国志150万PV" “はじめての三国志Youtubeチャンネル" “広告募集" “誤字・脱字・誤植などの報告フォーム"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 徐晃
  2. 戦う金環三結 三洞元帥(南蛮討伐)
  3. 嬴政(始皇帝)
  4. 明智光秀が剣を持って戦っているシーン

おすすめ記事

鮮卑大人、育延 楊端和率いる山の民連合軍が列尾攻めで大活躍!山の民の生態とは? 王累 誰かに話したくなる!自由すぎ、フリースタイルな三国志の武将達8選 キングダム キングダム583話ネタバレ予想登場した王翦はホンモノではない? 張飛の男気人生 張飛が『春秋左氏伝』を読んでいた!?中国発インテリ伝説 劉備 結婚 三国志の時代の結婚事情とはどんなもの?古代中国の不思議な恋愛観・結婚観 部下をいじめる曹丕 なんか意地悪なイメージがあるけど、曹丕って実際どんな人だったの? 王朝交代の背景には中国の五行思想があった!? はじめての三国志からのお知らせ バナー 「月刊はじめての三国志11月号」10月26日(金)に出版決定

はじさん企画

“if三国志" 英雄の死因 “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
英雄の武器 編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志" 英雄の墓特集 誤字・脱字・誤植などの報告フォーム はじめての三国志コメント機能
“西遊記"

“三国志人物事典"

“はじめての三国志コメント機能"
PAGE TOP