今回は東京オリンピック開催に伴うメリットについて取り上げます。予想されるメリットの中で、この記事では経済効果と日本の文化のPRに的を絞って取り上げます。
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東京五輪のメリット(1)―経済効果が期待できる―
オリンピックを開催することで、日本の地方や世界各地から多くの観光客や選手が訪問することで経済活動が活発になります。また、インフラ整備で公共事業が活発になり、建設業界の景気がよくなるといわれています。
具体例として1964年の東京オリンピックの場合を取り上げます。東京オリンピック開催時、1962年から1964年10月にかけて高度経済成長を遂げました。この高度経済成長のことをオリンピック景気といいます。
1964年の東京オリンピックではテレビでカラー放送が始まりました。これに伴い、テレビの買い換えやインフラ整備で公共事業が積極的に行われたことから高度経済成長を達成しました。
では、2020年の東京オリンピックの場合を考えてみましょう。総務省は2020年に4Kを越える8Kのスーパーハイビジョンテレビの放送を目指しています。8Kのスーパーハイビジョンテレビが放送されると今のテレビよりも現場にいるような臨場感を楽しむことができます。テレビの買い換えによる経済効果が期待されています。
テレビ以外では、日本の地方や外国から取材班・選手・観客など様々な人々が来日することから、買い物・宿泊などのサービスを利用すると考えられます。オリンピックが開催されると売り上げが上昇し、景気がよくなると予想されます。
オリンピックの開催で景気がよくなることから雇用が増えることが期待されます。特に、建設ラッシュでゼネコンでは雇用が拡大される可能性が高くなります。
東京五輪のメリット(2)―日本文化をPRできる―
オリンピックを開催すると海外から多くの人が訪問します。オリンピックは海外の人に日本の文化をPRする絶好の機会といえます。
例えば、名所旧跡について、外国人に日本の文化を知ってもらう観光名所といえるでしょう。ただし、外国人に観光名所を案内する際、我々日本人が正確に理解しなければなりません。お寺と神社の違いやお箸の使い方など基本的なことで、当たり前のように感じていて意識していないことでも、質問されたときにどのように答えるかシミュレーションする必要があります。
名所旧跡や伝統文化だけでなく、日本の漫画やアニメも高く評価されています。日本人は外国人に伝統文化や名所旧跡を紹介しがちですが、アニメにも興味を持っているかもしれないということを考慮したほうがよいかもしれません。
日本政府がクールジャパン戦略でアニメなどを全面的にPRしています。今後、2020年の東京オリンピック開催とクールジャパン戦略と連動させて、日本の文化を全世界に発信できる力をつけることができるのか注目したいと思います。
東京五輪ライターオフィス樋口の独り言
今回は2020年に東京オリンピックが開催されるのに合わせてメリットについて取り上げました。オリンピックを開催することによるメリットとして経済効果と日本文化の発信力が期待できることを取り上げました。
一方で、オリンピック開催に伴うデメリットもあることを忘れてはいけません。デメリットとしてオリンピックが終了すると需要が低迷するため不況になります。1964年の東京オリンピックの後不況になりました。オリンピック終了に伴う不況が起こる可能性があることを忘れてはいけないと思います。
デメリットとしてオリンピックの開催のコストが上昇していることが挙げられます。コストが上昇することで、開催地に立候補する都市が減少する恐れがあり、最悪の場合、開催そのものができない可能性があります。2024年のオリンピック招致では財政難を理由に参加を取り下げた都市がありました。今後、オリンピックの開催費用について注目したいと思います。
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