キングダム628話では、どうやら龐煖が走馬灯を見ながら死に、同時に全力を使い果たした信も倒れ瀕死状態です。今後の信がどうやって復活するかについては、キングダム休載を利用して、今後みっちり予想するとして、今回は、ちぐはぐだらけな李牧が鄴に辿りつけるかどうかを考えてみます。
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この記事の目次
キングダム629話ネタバレ予想「李牧退却についての疑問」
龐煖の死を見届けた後、李牧は人の思いを束ねた集の力で中華統一を図る秦王政を倒さねばならないと己の立ち位置をカイネ等、趙軍の人々に告げて全速力で退却を開始。それを見て、亜花錦は大将首だ追い駆けろと背を見せた李牧を追い始めました。
でもこれ圧倒的にオカシいです。どうオカシイのか?面倒ですが朱海平原の戦いを簡単におさらいしてみましょう。
そもそも、当初朱海平原の戦いにおいて、李牧本陣は積極的に動こうとはせず、食料の途絶えた秦軍が餓えて崩壊するのを待つという持久戦でした。
ところが王翦が鄴に伏兵させた兵士が鄴の食糧倉庫を焼き払い、それにより鄴が持ちこたえられずに桓騎の前に開城する可能性が出て来ました。
ここに至って李牧は方針転換、鄴は城主のカリスマ性の高さで絶食でも三日は耐えるという謎理論を提示し、目の前を塞ぐ王翦の本隊を赤大鶴陣と呼ばれる陣形によって殲滅。そして鄴まで全力疾走し桓騎を打ち破り鄴を解放するという、それは策か?と思う強引なモノでした。
この李牧の赤大鶴陣の正体は、王翦の繰り出す陣形に合わせて流動的に陣形を変えていく事で、いかなる攻撃も無化できるというモノでしたが、王翦はこれを即座に見破り、一切陣形を取らずに、そのまま突撃という方法で撃破してしまいます。
その後にあったのが、王翦と李牧が直接会話するやつで「you俺の部下になっちゃいなよ」と王翦が言い、李牧が「やなこった。お前みたいなバカみたこたね」とこれを拒絶する事で再び戦っています。
お気づきでしょうか?李牧の赤鶴陣は完全に失敗しています。
その後、李牧は馬南慈と傅抵を使い、奇襲を掛けて王翦をHITするように命じますが、
馬南慈が蒙恬に右目を切り裂かれてこちらも失敗でした。
二連敗した李牧がぼーっとしていると、攻勢を強める飛信隊の前にワレブさんが登場し、道だの何だの言いながら羌瘣を半殺しにし、次に人類救済が何とかかんとかで、龐煖と信がドンパチを始め、それを李牧とカイネが攻め込んでくる王翦本隊そっちのけで、だらだら見ていただけでした。
繰り返しになりますが、李牧は
①赤大鶴陣で王翦を破ろうとして失敗。
②王翦を奇襲でHITしようとして失敗。
この二回の失敗で鄴に突き進む事には失敗しています。だ・の・に、どうして、今から秦軍の包囲を突破できるというのでしょうか?
むしろ、全滅が早まるだけではないかと思うのです。
キングダム629話ネタバレ予想「夜陰に乗じて追撃を振り切る」
しかし、ひとつだけ、ジリ貧でも李牧が取れそうな策がまだあります。それは、太陽が落ちた後の暗闇を利用して全力で王翦を振り切るという方法です。これなら趙軍は日没後に夜目を鍛えていたというセリフを入れる事で違和感なく実行できそうです。
李牧は、王翦本隊を打ち破る事を諦め、鄴城を包囲する桓騎軍を、おそらく城内の鄴兵と呼応する事で挟撃しようという腹でしょう。かなり姑息ではありますが追い込まれたにしては鮮やかと言えばあざやかです。
※因みに、暗闇に目を慣らして戦う方法は、本宮ひろ志が描いた三国志漫画、「天地を喰らう」で曹操が日食を利用して董卓軍を破ろうとする作戦で出てきます。
キングダム629話ネタバレ予想「鄴は陥落、昌平君が李牧を待つ」
まあ、夜陰に乗じたくらいで敵の追撃を振り切れるほど実際の戦争は甘くありません。
それも李牧一騎ではなく、数万はいるのでしょう?絶対無理ですよ。ただ、それでも王翦は李牧を意図的に見逃すかも知れません。
理由は、すでに鄴には昌平君が先頭になって咸陽から食糧と兵力が運び込まれていて、李牧が到着した頃には挟撃は不可能になっていたのです。それが丁度、朝日が昇るタイミングで、明らかになり李牧は完全敗北を悟るのです。圧倒的な兵力を見れば、李牧は鄴救援を諦め、せめて鄴の将兵の助命を引き換えに城を開くしかなくなるでしょう。
皮肉な言い方をすれば、この王翦が昌平君にした頼み事をちゃんと漫画に描いてでないと鄴攻略編は伏線回収が出来ないので、多少辻褄がおかしくなろうと、作者としては李牧に王翦の追撃を振り切らせる必要があった。このように結論づけていいのではないでしょうか?
キングダム629話ネタバレ予想「ここからは露骨な王翦アゲが続く」
すでに鄴攻略戦では、李牧の主役パートは終り、ここからは本編でほとんど目立つ事がなかった王翦がいかに知略にすぐれた将軍であるかをこれでもかと証明するパートになるのではないかと思います。その為にも、李牧には精々、悪あがきをしてもらい、それら諸々の望みを王翦の計略が粉砕するという形になるでしょう。
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