黄忠は本当に老人だったのか?

2022年10月27日


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五虎大将軍の黄忠

 

三国志演義では老人として描かれている黄忠。しかし、正史では生年不詳で老人と取れる描写はありません。ただ、どうも黄忠は老人と考えた方が無理がないようです。

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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黄忠が老人だったという証拠

黄忠と同列になることにくキレる関羽

 

黄忠が老人であると裏付ける史料は正史三国志費詩伝にあります。費詩は劉備の命令で関羽を前将軍に任命しに向かいますが、ここで関羽が黄忠が同列の後将軍になると聞いて激怒。

 

「大丈夫たるもの、遂には老兵と同列にはならぬぞ」と言い放ち辞令を跳ね除けようとします。この老兵とは、老いた兵、または経験を積んで熟練した兵士を意味します。どちらにしても若い人に使う言葉ではないでしょう。

 

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関羽

 

 



関羽の「兵卒野郎」発言

関羽の青銅像

 

関羽は兵卒野郎という意味で、老兵と言ったかも知れませんが、黄忠は劉表により中郎将に任じられていて、曹操の統治時代には行裨将軍であり兵卒野郎と悪口を言うのは無理があります。

 

そう考えると、黄忠は白髪の老人かはともかく、それなりに老齢の人物だったのではないでしょうか?

 

参考文献:正史三国志 費詩伝

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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